白井健三 - 2017年NHK杯:個人総合の演技

SHIRAI Kenzo (JPN)
2017 NHK Trophy AA


2017年NHK杯、2位の白井健三の演技構成を確認しておきます。

20170523_01.jpg

#1 ゆか FX

1.シライ3Double Back Lay 3/1HIII
2.リ・ジョンソンDouble Back 3/1GIII
3.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
4.~前方伸身宙返り5/2ひねり+ Front Lay 5/2EII(CV:0.2)
5.前方かかえ込み宙返り1回ひねりFront 1/1BII
6.~シライ2+ Front Lay 3/1FII(CV:0.1)
7.倒立から伸膝前転脚前挙支持経過倒立Endo Roll Pk to HdstCI
8.後方伸身宙返り7/2ひねりBack Lay 7/2EIII
9.~前方伸身宙返り1回ひねり+ Front Lay 1/1CII
10.シライ/グエンBack Lay 4/1FIII

D:7.2
E:8.700
Score:15.900

全日本選手権のときと構成は同じだが、出来栄えははるかに良い。特に最初のH難度とG難度の大技2本はほぼ止めたと言っていい着地を見せる。その後も全ての着地を収め、15.900というとんでもないスコアを叩きだして最高のスタートを切る。


#2 あん馬 PH

1.逆交差倒立Back Scissor to HdstDI
2.横向き旋回CircleAII
3.Eフロップ4 FlopsEII
4.Dコンバイン2 Flops + R180DII
5.マジャールMagyarDIII
6.シバドSivadoDIII
7.一把手上縦向き旋回Pommel LoopBII
8.把手上下向き転向CzechkehrBII
9.縦向き後ろ移動(2/3)Back Loop Travel 2/3BIII
10.一把手上縦向き旋回倒立450°ひねり3/3移動下りP Loop to Hdst Travel 3/3 450EIV

D:5.3
E:8.300
Score:13.600

苦手種目であろうあん馬だが、目立ったミスなく演技を通した。終末技はE難度。全日本のときとは違い、馬端から馬端までしっかり往復してひねっている。


#3 つり輪 SR

1.後ろ振り上がり中水平支持Back Uprise to MalteseEIII
2.中水平支持MalteseDII
3.アザリアンBack Roll to CrossDII
4.ヤマワキYamawakiCI
5.屈身ヤマワキYamawaki PkDI
6.後ろ振り上がり開脚上水平支持Back Uprise to Strd PlancheCIII
7.ほん転逆上がり倒立Felge to HdstCI
8.後ろ振り上がり倒立Back Uprise to HdstCI
9.グチョギーGuczoghyCI
10.後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり下りDouble Back 2/1EIV

D:5.7
E:7.850
Score:13.550

中水平の姿勢は減点が避けられないと思われるが、静止時間を意識した我慢のつり輪を見せる。新月面の着地を止める。


#4 跳馬 VT

DEPenScore
シライ/キム・ヒフンYurchenko Lay 3/15.69.25014.850

さらに1/2ひねるシライ2(伸身ユルチェンコ7/2ひねり)かとの観測もあったが、3回ひねりで来た。最近はめっきり着地が安定しているが、今回はやや後ろに跳ねた。


#5 平行棒 PB

1.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDII
2.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
3.後方車輪倒立Back Giant to HdstCIII
4.ベーレBelleDIII
5.チッペルトTippeltDIII
6.ヒーリーHealyDI
7.前振りひねり倒立Stützkehr to HdstCI
8.懸垂前振り後方かかえ込み宙返りひねり腕支持Giant Back Toss 1/2DIII
9.前方開脚5/4宙返り腕支持5/4 Front StrdDI
10.前方かかえ込み2回宙返りひねり下りDouble Front 1/2FIV

D:6.0
E:8.600
Score:14.600

平行棒は常に安定した実施を見せている。2017年からは内村が行うように車輪ライヘルトから開脚前宙を連続するようになり流れも良くなっている。着地を止める。


#6 鉄棒 HB

1.ヤマワキYamawakiDII
2.エンドーEndoBIII
3.アドラーJamCIII
4.ポゴレロフPogolerovFII
5.シュタルダーStalderBIII
6.コバチKovacsDII
7.後方とび車輪1回ひねりHop 1/1CI
8.アドラーひねりJam 1/2DIII
9.シュタルダーとび1回ひねりStalder Hop 1/1CIII
10.後方伸身2回宙返り2回ひねり下りDouble Back Lay 2/1EIV

D:5.6
E:8.350
Score:13.950

要所での脚の開きやひねり技の正確性が減点要素としてはあるものの全体としてはよくまとまった鉄棒の演技。コバチの実施は素晴らしく、より難度の高い発展技の導入にも期待がかかる。着地は小さく跳ねる。

Total Score:86.450 (Total D:35.4)
Combined Total:172.550
Rank:2nd



演技構成は基本的に全日本のときと同じです。何より素晴らしいのは合計Dスコア35.4の構成を2大会を通じて大きなミスなく通し、86点台を続けてマークしたことでしょう。これは、もちろん内村航平と白井の2人だけです。

1種目目のゆかを終えた時点では内村に1.050もの差を付けました。3種目目で一旦逆転を許しますがすぐにひっくり返し、5種目目の平行棒を終えた時点で0.500の差を保つという堂々の戦いぶりでした。最後は絶対王者の9連覇を許す結果となりましたが、実に見事な試合を見せてくれました。持ち点で0.250の差がありましたが、この日の成績だけなら内村との差はわずか0.100です。

NHK杯2位の結果により白井は10月のモントリオールでの世界選手権代表の座を確定させました。2013年から日本代表入りを続けていますが、個人総合の成績で選ばれたのはこれが初めて。スペシャリストとしての力を伸ばしつつ、かつ安定したオールラウンダーへと著しい進化を見せています。

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