Rules of 2026 JPN Worlds & Asian Games Team Selection
あけましておめでとうございます。2026年は名古屋でアジア競技大会が開催されます。また、2026年世界選手権・団体戦の結果は、2028年ロサンゼルスオリンピックの出場権に懸かってきます。この世界選手権及びアジア競技大会の代表選考方法が2025年12月に公表されました。今回はその選考方法について確認しておきたいと思います。今年もどうぞよろしくお願いします。
2026年世界選手権の団体メンバーは5人です。例年、個人総合枠の選手はともかくとして、種目別枠の選手はチーム貢献度という複雑な手法で選考されていますが、今年はさらに複雑な手順が加わるようです。
詳しい選考方法については日本体操協会公式サイトのこちらのPDFにまとめられています。これによると代表選手は、
・個人総合枠:NHK杯上位3人
・種目別枠 :上記3名との組合せでチーム得点が最高となる2人(内1人はNHK杯10位以内)
とされています。今年は、2025年世界選手権の個人総合優勝者である橋本大輝への特例はありません。
なお、個人総合枠に用いられるNHK杯の順位は全日本との2大会4試合の合計得点で決まります。過去には全日本2日間の1/2や全日本決勝のみの得点とNHK杯の得点の合計得点で決まっていた時期もあるため、一応書いておきます。
種目別枠に用いられるチーム得点は、各個人の得点の計算方法が例年と少し異なります。いずれも全日本、NHK杯の2大会4試合の得点が用いられることは変わりありませんが、個人総合枠の3人は各種目高得点2試合の平均得点が用いられます。一方、種目別枠の2人は各種目高得点3試合の平均得点が用いられます。跳馬については1本目の演技のみが対象となるのは変わりありません。
ここまでは、多少のマイナーチェンジはありつつも例年どおりの手順なのですが、2026年は種目別枠について以下の手順が加わります。すなわち、以下の2条件を満たす組合せが存在する場合はその組合せが優先されることになるとのことです。
・選考用チーム得点が最高値と0.5以内の差であること
・対象4試合における種目別最高得点が、日本体操協会指定種目別世界ランキング(後述)3位以内に該当する得点である選手を含むこと
※跳馬については2本の平均得点が対象となる
この条件を満たす組合せは複数出てくることも考えられますが、優先順位はチーム得点ではなく、以下の手順により選出されることになります。
① 世界ランキング1位に該当する種目数が多い組合せ
② 選考用チーム得点の高い組合せ
③ NHK杯個人総合順位の高い選手を含む組合せ
④ チーム得点ベスト4の合計得点が高い組合せ
なお、世界ランキング1位に該当する種目を含む組合せが存在しない場合には、世界ランキング2位または3位に該当する種目数が多い組合せにより決定されます。
世界ランキングは、既に開催済みの2025年ワールドチャレンジカップ・コペル大会から2026年ワールドチャレンジカップ・ヴァルナ大会までの、世界選手権、大陸選手権、種目別ワールドカップ、ワールドチャレンジカップが対象の大会とのことです。
また、NHK杯終了後には、個人総合枠で選出された3人の得点(全日本、NHK杯4試合における各種目の最高得点)がランキングに加えられます。その他の詳細は割愛しますが、FIGニュースレターで通達されたDスコアに関わるルールの変更についてはランキング対象の大会全てに遡って反映され、改訂後の得点がランキングに採用されるとのことです。
続いて、アジア競技大会です。アジア競技大会の代表メンバーも5人です。選考方法はのこちらのPDFにまとめられています。代表選手は、
・個人総合枠:NHK杯上位2人(世界選手権代表を兼ねることができる)
世界選手権代表を除く個人総合最位者(世界選手権代表を兼ねることができない)
・種目別枠 :上記3名との組合せでチーム得点が最高となる2人(内1人はNHK杯15位以内)
※世界選手権代表およびアジア競技大会個人総合枠の代表を除いて選出する
とされています。なお、世界選手権およびアジア競技大会の双方に選出され、アジア競技大会への出場を希望しない場合は、NHK杯開始前までに辞退を申し出ることとなっています。
種目別枠に用いられるチーム得点は、世界選手権代表選考と変わりありませんが、アジア競技大会においても以下の2条件を満たす組合せが存在する場合はその組合せが優先されることになります。
・選考用チーム得点が最高値と0.5以内の差であること
・対象4試合における種目別最高得点が、日本体操協会指定種目別アジアランキング(後述)1位に該当する得点である選手を含むこと
※跳馬については2本の平均得点が対象となる
アジアランキングは、既に開催済みの2025年ワールドチャレンジカップ・コペル大会から2026年ワールドチャレンジカップ・ヴァルナ大会までの、世界選手権、アジア選手権、種目別ワールドカップ、ワールドチャレンジカップにおけるアジア競技大会対象国の選手のみを対象とするランキングとなります。その他は上述の世界選手権代表選考と同じです。
細かい点はかなり端折りましたが、大枠としてはこのあたりを押さえておけばいいと思います。興味深いのはやはり種目別枠で新たに加わった条件です。何らかの種目で突出した選手がいた場合、チームの合計得点を飛び越えて選出される可能性があるということになります。種目別決勝への進出も考えての条件と思われますが、この場合、あくまで「組合せ」ということなので種目別枠のもう1人の選手の選考にも大きな影響を与えることになりそうです。
現時点で個人的な試算などは全くしていないので、新たな条件がどのような影響を及ぼすのかは未知数の部分があります。いずれにせよ、2024年パリオリンピックのときと同様、NHK杯で全てが決まることになり、運命の日は5月17日ということになりそうです。例年に増して相当複雑な代表先行となりそうですが、当ブログでもできるだけ分かりやすい解説記事を書ければと思っています。
この記事へのコメント
あんぎゃ
今年はアジア大会、世界選手権と大きなイベントが続くので個人総合枠は特殊なのかもですね。
個人的には競技用追加マットの使用に関する通達がようやく出たのがよかったかと。
Ka.Ki.
個人総合枠はNHK杯上位2人はアジア競技大会、世界選手権の両方に出ることになりますから大変そうですね。アジア競技大会を辞退することもできるようですが、誰もしない気がします。
全日本やNHK杯では使えないようですが、今後はアメリカのようにゆかなどで追加マットが使えるようになるのですね。