2025年世界選手権:種目別つり輪の演技

2025 Worlds Jakarta (INA) EF SR


2025年世界選手権・ジャカルタ大会:種目別つり輪の演技です。

WHITTENBURG Donnell (USA)


1.アザリアンBack Roll to CrossDII
2.後ろ振り上がり中水平支持Back Uprise to MalteseEIII
3.押し上げ上水平支持Press to PlancheDII
4.ほん転逆上がり倒立Felge to HdstCI
5.後ろ振り上がり上水平支持Back Uprise to PlancheDIII
6.中水平支持MalteseDII
7.後ろ振り上がり倒立Back Uprise to HdstCI
8.ウィッテンバーグTriple Back PkIIV

D:6.0
E:8.700
Score:14.700

中技の実施は良い。車輪で勢いをつけ、終末技は自身の名が付いたウィッテンバーグ(後方屈身3回宙返り下り)。2014年に発表したオリジナル技で、2025年のルール改訂でI難度に格上げとなっている。着地もその場で小さく跳ねる程度に収める。


ASIL Adem (TUR)


1.バランディン3Vertical Pull Up to PlancheEII
2.バランディンVertical Pull Up to MalteseFII
3.後方け上がり中水平支持Back Kip to MalteseEIII
4.後ろ振り上がり倒立Back Uprise to HdstCI
5.ナカヤマBack Lever to CrossDII
6.後ろ振り上がり上水平支持Back Uprise to PlancheDIII
7.ほん転逆上がり倒立Felge to HdstCI
8.後方伸身2回宙返り2回ひねり下りDouble Back Lay 2/1FIV

D:5.7
E:8.866
Score:14.566

Dスコアは5.7で従来から変わっていないが、後ろ振り上がり中水平(E)を後方け上がり中水平、アザリアン(D)をナカヤマに替えて、技の順番も入れ替えている。倒立からのナカヤマはもう少しゆっくり捌けると良い。伸身新月面の着地は前に両足1歩跳ねる。


蘭星宇 LAN Xingyu (CHN)


1.ザネッティBack Lever Press to PlancheFII
2.バランディンVertical Pull Up to MalteseFII
3.屈身ヤマワキYamawaki PkC→DI
4.~後ろ振り上がり倒立+ Back Uprise to HdstCI
5.後ろ振り上がり中水平支持Back Uprise to MalteseEIII
6.後ろ振り上がり上水平支持Back Uprise to PlancheDIII
7.ナカヤマBack Lever to CrossDII
8.後方伸身2回宙返り2回ひねり下りDouble Back Lay 2/1FIV

D:5.9
E:8.600
Score:14.500

アジア選手権と同じ構成。終末技前の後ろ振り上がり倒立はDスコアには関与しない。屈身ヤマワキの後の後ろ振り上がり倒立が少しぐらつく。伸身新月面はやや頭の下がった着地になり、前に両足1歩動く。


4th 張博恒 ZHANG Boheng (CHN)


1.後方伸腕伸身逆上がり中水平支持Back Roll to MalteseEII
2.後ろ振り上がり中水平支持Back Uprise to MalteseEIII
3.ナカヤマBack Lever to CrossDII
4.屈身ヤマワキYamawaki PkC→DI
5.~後ろ振り上がり倒立+ Back Uprise to HdstCI
6.後ろ振り上がり上水平支持Back Uprise to PlancheDIII
7.ほん転逆上がり倒立Felge to HdstCI
8.後方伸身2回宙返り2回ひねり下りDouble Back Lay 2/1FIV

D:5.5
E:8.966
Score:14.466

種目別でも中国選手権などで使っていた3回宙返り下り(G)は実施せず、今大会は完全に伸身新月面に戻している。中技は良好。着地は両足1歩後ろに小さく跳ねる。


5th PETROUNIAS Eleftherios (GRE)


1.バランディン3Vertical Pull Up to PlancheEII
2.バランディンVertical Pull Up to MalteseFII
3.後ろ振り上がり中水平支持Back Uprise to MalteseEIII
4.ほん転逆上がり倒立Felge to HdstCI
5.後ろ振り上がり上水平支持Back Uprise to PlancheDIII
6.ナカヤマBack Lever to CrossDII
7.後ろ振り上がり倒立Back Uprise to HdstCI
8.後方伸身2回宙返り2回ひねり下りDouble Back Lay 2/1FIV

D:5.7
E:8.600
Score:14.300

ヨーロッパ選手権と同じ構成。バランディン3は足先の下がりが目立つ。ナカヤマの手首も気になるところ。伸身新月面の着地は後ろに両足1歩跳ね、さらに1歩動いてしまう。


6th SOUZA Caio (BRA)


1.後方伸腕伸身逆上がり中水平支持Back Roll to MalteseEII
2.後ろ振り上がり中水平支持Back Uprise to MalteseEIII
3.ナカヤマBack Lever to CrossDII
4.屈身ヤマワキYamawaki PkC→DI
5.~後ろ振り上がり倒立+ Back Uprise to HdstCI
6.ホンマ十字懸垂Whippet to CrossDIII
7.ほん転逆上がり倒立Felge to HdstCI
8.後方かかえ込み3回宙返り下りTriple BackGIV

D:5.7
E:8.466
Score:14.166

つい1か月前のワールドチャレンジカップ・ソンバトヘイ大会からかなり構成を変えてきている。一番大きいのは終末技を新月面(E)から3回宙返りに替えてきたこと。ナカヤマはもう少し大きく捌きたい。終末技は若干びっくり着地気味になったが、小さな1歩に収めたのは見事。


7th CUYLE Glen (BEL)


1.後ろ振り上がり上水平支持Back Uprise to PlancheDIII
2.背面水平懸垂から引き上げ中水平支持Back Lever Press to MalteseFII
3.屈身ヤマワキYamawaki PkCI
4.ホンマ十字懸垂Whippet to CrossDIII
5.後方け上がり中水平支持Back Kip to MalteseEIII
6.ナカヤマBack Lever to CrossDII
7.後ろ振り上がり倒立Back Uprise to HdstCI
8.後方かかえ込み3回宙返り下りTriple BackGIV

D:5.8
E:8.133
Score:13.933

優勝したワールドチャレンジカップ・パリ大会と同じ構成。中技はおおむね問題なく通す。3回宙返りの空中姿勢は脚を閉じて良好だったが、着地が準備不足気味で大きく乱れてしまう。


8th HEPWORTH Harry (GBR)


1.後ろ振り上がり十字倒立Back Uprise to Inv-CrossEIII
2.後ろ振り上がり十字懸垂Back Uprise to CrossCIII
3.伸腕伸身中水平支持Press to MalteseEII
4.屈身ヤマワキYamawaki PkC→DI
5.~後ろ振り上がり倒立+ Back Uprise to HdstCI
6.後ろ振り上がり中水平支持Back Uprise to MalteseEIII
7.ナカヤマBack Lever to CrossDII
8.後方かかえ込み3回宙返り下りTriple BackGIV

D:5.8
E:7.566
Score:13.366

ヨーロッパ選手権と同じ構成。中技は目立ったミスなく通す。3回宙返りは脚を閉じようとする意識が見られて良いが、着地で手を突いてしまった。



最終演技者で登場したウィッテンバーグがオリジナルの終末技を見せ、実施もまとめて見事な初優勝。つり輪の決勝には2015年2022年に残っていますが、いずれも8位でした。なお、いかにもゴリゴリのつり輪のスペシャリストに見えますが、これまで世界選手権ではゆか、跳馬、平行棒の決勝にも残ったことがあるオールラウンドな選手でもあります。

2位にはアシル。今年のヨーロッパチャンピオンで、2022年の世界チャンピオンです。2021年の世界チャンピオン、蘭星宇は実施に若干のミスが出て3位。決勝で着地加点を得た選手はいませんでした。日本からつり輪の代表として出場した金田希一は予選10位でリザーブ2に付けましたが、決勝出場は叶いませんでした。

この記事へのコメント

  • あんぎゃ

    ルール変更のあおりで降り技のウィッテンバーグが見られるのはしばらくは来ないのでしょうね。
    終末技のバリエーションを増やすという意味では今年のルールは良かったんでしょうけど。
    2025年11月06日 21:17
  • マイコ

    一辺倒になっていた終末技がバラエティー豊かになっていて
    珍しく良いルールだっただけに、本当に残念です
    2025年11月07日 12:55
  • コッコ

    吊り輪の屈身3回宙返りでオーソドックスに使われるD、E難度の終末技と1点近くも差がついてしまうと着地で大きく一歩くらい動いても勝負にならない差がついてしまうので競技の本質である力強さの表現からは外れると思います。ですがF難度以上の終末技に関してはスティックボーナスに更に加点という形で優位性を残してほしかったです。

    それであれば完成度に自信があれば使ってくる形になるのでリスクをとる価値も上がると思います。
    2025年11月07日 15:46
  • Ka.Ki.

    >あんぎゃさん
    高難度の終末技に取り組む選手が増えていい傾向だと思っていたのですが、ちょっとバランスブレイカー過ぎたのかもしれませんね。
    2025年11月07日 21:06
  • Ka.Ki.

    >マイコさん
    全く同感です。この1年足らずの間で終末技はとてもバラエティに富んだものになったと思います。難度自体は変わらず取れるので、選手にはこれからもチャレンジしてほしいものですが。
    2025年11月07日 21:08
  • Ka.Ki.

    >コッコさん
    F難度以上は着地加点を例えば0.2にするとかですかね。面白い変更ですね。
    2025年11月07日 21:09