Code of Points 2025年4月版

Code of Points Apr 2025


FIG公式サイトにおいて2025年4月25日付でCode of Pointsの改訂版が発行されました。

当ブログでは、この改訂版については大会ラッシュもあって全く紹介できておらず、そうこうしているうちに日本体操協会公式サイトにおいても『体操競技男子2025年版採点規則情報(Ver.2.0)』として翻訳された情報が公開されています。

今さらながら当ブログでも中身を確認しておきますが、ほとんどは当初版の補逸のような内容です。なお「⇒」以降は私のコメント(戯言)です。

一般条項 General

● 選手(負傷による交代選手も含む)はその競技会の競技規則に則り、全ての種目において50秒間ポディウム上で直前練習をする権利が与えられる。跳馬については、最大2回の跳越をする権利が与えられる。(p.7)
⇒跳馬についてはすでに通達済みでしたが、明示されたという感じです。一方、交代選手についての項目は削除されました。交代の状況によっては、その限りではないということでしょうか。

● 違反と罰則(p.8)
・公式ウォームアップ時間を守らない。または、跳馬において2回を超えた跳越を行う:D審判によって決定点から各々0.3減点

● コーチの権利:上級審判員にタイムやライン減点、着地加点の再確認を求めること。(p.9)

● Dスコアの内容は以下のとおりである。(p.12)
・難度表に則った技の(難度)価値について
・それぞれの種目特有に定められた組合せ加点について
・実施された技のグループの数と価値について
・着地加点について
⇒とはいえ、大会結果などでは着地加点はDスコアとは別に表示されることが一般的です。着地加点がD審判の管轄であるという理解をしておけばとりあえず良いと思います。

● D1審判の任務:各種目の特別ルールに基づき、正しい着地加点が適用されていることを確認すること。(p.12)

● 審判員の座席位置:D審判はそれぞれの種目において最も適した位置に着席する。(p.13)

● 技のグループと終末技について(p.15)
・それぞれの技のグループがA、B、C難度で満たされた場合(カウントされた7技の内(ゆかは8技))、D審判によって0.3が与えられる(例外的に、全ての種目のグループIについては、どの難度の技でも0.5が与えられる)。
・終末技のグループ点は、終末技の難度価値点と同じ点数である(例:F難度の終末技を実施した場合、0.6の難度価値点と0.6のグループ点を得ることができる)。ただし、ゆかには適用されない。
・あん馬を除いて、C難度以上の終末技(跳馬は宙返りを伴う技)で着地を止めた場合、D審判によって0.1の加点が与えられる。脚を広げる、腕を振る、準備不足といったその他の減点があっても、着地加点は無効にはならない。ただし、バランスを保つために踵を上げた場合は、着地加点は与えられない。
⇒特に新しい事項はありませんが、いろいろ明確化されました。


ゆか FX

● 演技は両足を揃えて着地する跳躍宙返り技で終了しなければならない。(p.26)

● 減点(p.27)
・転で終わる跳躍技において支持が見られない→削除
⇒難度表には伸身前とび前転(A)などがまだ残っていますが、減点項目としては消えるようです。

● 難度表(pp.28-38)

グループIII
・後方かかえ込み2回宙返り1回ひねり と 後ろとびひねり後方かかえ込み2回宙返り(ひねり)が同一枠
ニュースレター No.4のときは書いてあることがよく分かりませんでしたが、これでやっと理解が通りました。他にも、後方伸身宙返り1回ひねりがグループIIIとIVの両方に載っていたりしたのが修正されています。


あん馬 PH

● ウ・グォニアンは、両手の支持があん部馬背に達するまでに、360°の転向を完了していなければならない。→削除(p.42)
⇒あん部馬背での両手着手が要件になったためか、あん部馬背までに360°転向という要件は削除されるようです。

● 全てのシュピンデルを伴う移動技は、適正な位置での横向きまたは縦向きの正面支持から開始されなければらない。(p.42)
⇒いろいろ変更がありましたが、結局、そりゃそうでしょという感じの当たり触りのない文章になりました。

● フロップ技は3技または4技の複合であり、D・E・F難度にのみなり得る。(p.43)

● 減点(p.46)
・縦向き旋回または横向き旋回と移動において正しい向きからの逸脱:小欠点(>15°~30°)、中欠点(>30°~45°)、大欠点(不認定)(45°超)

● 難度表(pp.47-58)

グループII
・あん部馬背縦向き旋回1回ひねり(2回以内の旋回で)(ムシチディス)(F)

グループIV
馬端下向き転向下り(A)
ベルトンチェリ倒立下り(タルゲッタ)(D)


つり輪 SR

● 演技は腕と身体が垂直かつまっすぐに伸ばされた懸垂姿勢から開始されなければならない。腕が垂直でない場合は、小欠点となる。静止した姿勢から始められない振動を伴った力技にも同様の減点が課せられる可能性がある。また、技の実施に必要と記載されている場合を除き、最初の動きに移る際に腕を曲げてはならない。(p.60)

● け上がり系の技は、深い腰曲げから始まり、その後に明確な振動を必要とする技である。例えば、後方け上がり中水平支持(2秒)(III-47)において、最小限の腰の曲げ伸ばしで実施された場合、振動ではなく力を使っていると判断し、減点の対象となる。け上がり系の技は、特別に記載されない限り、腕を伸ばした状態で実施されなければならない。(p.62)


● 減点(p.62)
・振動からの力静止技や静止技における腕の曲がり:小欠点または中欠点または大欠点(不認定)
・力静止技または押し上げにおける腕の曲がり:小欠点または中欠点または大欠点(不認定)

● 難度表(pp.63-79)

グループIII
前振り上がり脚上挙十字懸垂(2秒)(D)
⇒2011年ヨーロッパ選手権・ベルリン大会でダニー・ロドリゲス(フランス)が実施した謎の技でしょうか? 突如、難度表に登場しました。

グループIV
後方かかえ込み2回宙返り3回ひねり下り(G)
⇒こちらは2024年ワールドチャレンジカップ・コペル大会でレオ・サラディノ(フランス)が実施しましたが、名前が付かなかった技です。


跳馬 VT

● 他に記載されていない限り、ロンダートから3/4または1回ひねりを加えて着手する技は、類似したツカハラ系の技よりも0.6高い価値を有する。→削除(p.82)
⇒シェルボ系の跳越が削除されたため、当然この記述も消えます。

50秒間のウォームアップ中に選手は最大2本の跳越を許可される。選手は50秒のウォームアップ時間を経過した後でも、2本の跳越をする権利がある。跳馬の上に立ってジャンプや宙返りをすることもウォームアップの1本と見なされる。(p.83)

● 難度表(pp.84-91)
ユルチェンコ5/2ひねり(D:3.6)
⇒突如、登場しました。2025年版採点規則でツカハラ5/2ひねり(D:3.6)も掲載されていますし、こちらも姿勢が不十分なシューフェルトをかかえ込みで判定するためでしょうか?


平行棒 PB

● 後ろ振り倒立の後、次の技は同じ方向に行わなければならない(倒立ひねり、ヒーリーなど)。そうでない場合は、方向変換の減点が適用される。(p.93)

● 減点(p95)
・公式ウォームアップ時間を守らない→削除
⇒全種目50秒間になったからか、削除されました。

● 難度表(pp.96-113)

グループI
・後ろ振り上がりとびひねり倒立(C→D)
・後ろ振り上がりとび3/4ひねり単棒倒立(D→E)
⇒グループIIの同系の技が格上げになったため、当然、こちらも格上げになります。

グループII
・マクーツ腕支持→削除
⇒ヒーリー腕支持やゾンダーランド腕支持は残っていますが、マクーツ腕支持のみ削除されるようです。
後ろ振りとび逆1回ひねり倒立(パトロン)(E)(後ろ振りとび1回ひねり倒立(ギャッツスン)と同一枠)


鉄棒 HB

● 選手は、両足を揃えた直立姿勢もしくは短い助走からジャンプするか補助により、正しい懸垂姿勢にならなければならない。採点は、選手の足がマットから離れたときから開始される。演技開始の振り出しは、最大3回のスイングまたは動作が認められる。3回を超えたスイングは03の減点を伴う。(p.114)

● 倒立になる後方の振動から、単純な方向変換や懸垂への振り下ろしは減点対象になり、構成上の欠点「無価値な振れ戻り、振り下ろし」として毎回0.3の減点となる。

● 2つの手放し技を直接連続して実施した場合に限り、5つ目の手放し技(グループII)の実施が認められる(最低C+C)

● チェコ車輪の後の実施について:シュタイネマン(III-30)からの単純な抜きを行うことは、シュタルダー(III-38)を行う場合に限り、角度逸脱による減点なしで認められる。(p.116)
⇒採点実例を見ても、シュタイネマン、シュタルダーともに難度が取れるようです。

● 難度表(p.119-135)

グループI
・前方車輪1回ひねり片大逆手(B)
・前方車輪1回ひねり大逆手(C)
・前方車輪ひねり倒立(A)
・前方車輪1回ひねり片手大逆手後ろ振り上がり1回ひねり逆手倒立(ツォウ・リミン)(C)
・後方車輪ひねり倒立(A)
・後方車輪ひねり大逆手(B)
⇒いくつかの車輪技から「車輪」の文字がなくなった一方、ツォウ・リミンは逆手倒立であることが明記されました。

この記事へのコメント

  • コフトゥン

    前方車輪1回ひねりとかから車輪が消えたのは「一回車輪してからじゃなくても蹴上がりからでも認められる」から、ということなんでしょうか。だとしたら実際に近づけたという感じになりますね。
    2025年09月04日 22:45
  • Ka.Ki.

    そういうことでしょうね。
    2025年09月07日 20:40