2025年ワールドカップ・バクー大会:種目別平行棒の演技

2025 Apparatus World Cup Baku (AZE) EF PB


2025年種目別ワールドカップ・バクー大会(AGFトロフィー)、大会の日程に合わせ今日は平行棒の演技です。

松見一希 MATSUMI Kazuki (JPN)


1.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDI
2.ヒーリーHealyCII
3.マクーツMakutsEII
4.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
5.モイMoyCIII
6.バブサーBhavsarEIII
7.チッペルトTippeltDIII
8.後方屈身2回宙返り下りDouble Back PkDIV

D:5.1
E:9.100
Score:14.200

いわゆるホンマの後の後ろ振り倒立やヒーリーの出来映えが素晴らしい。目立ったミスなく演技を進め、屈身ダブルの着地もわずかに動く程度に収める。


PATANIN Dmitriy (KAZ)


1.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDI
2.ヒーリーHealyCII
3.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
4.ピータースBack Toss 1/4 to HdstDII
5.単棒横向き閉脚浮腰上がり倒立Side Glide L Up to HdstCIII
6.モイMoyCIII
7.チッペルトTippeltDIII
8.前方かかえ込み2回宙返り下りDouble FrontEIV

D:5.0
E:8.400
Score:13.400

安定感のある実施で淡々と演技を進めていく。終末技は前方ダブル。前に両足1歩跳ねる。


VEFIC Petar (SRB)


1.伸腕屈身力倒立Pike Press to HdstBII
2.後方車輪倒立Back Giant to HdstCIII
3.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
4.ディアミドフDiamidovCII
5.前方開脚5/4宙返り腕支持5/4 Front StrdDII
6.ヒーリーHealyCII
7.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDI
8.前方かかえ込み2回宙返り下りDouble FrontEIV

D:4.8
E:8.233
Score:13.033

脚前挙支持(A)から入り、無難に演技を進めていく。終末技前にいわゆるホンマを入れ、最後は前方ダブルで下りる。着地は前に両足1歩跳ねる。


4th AZIZOV Ilyas (KAZ)


1.横向き逆上がり1/4ひねり倒立Shoot Up 1/4 to HdstDIII
2.ピータースBack Toss 1/4 to HdstDII
3.ディアミドフ1/4ひねり5/4 DiamidovDII
4.単棒横向き閉脚浮腰上がり倒立Side Glide L Up to HdstCIII
5.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDI
6.ディアミドフDiamidovCII
7.前振りひねり倒立Stützkehr to HdstCII
8.後方屈身2回宙返り下りDouble Back PkDIV

D:4.8
E:8.200
Score:13.000

横向き逆上がりから入り、ピータース、ディアミドフ1/4ひねりと横向き倒立になる技を2つ続けて、外に出る。いわゆるホンマは上手く後ろ振り倒立に持ち込めずかなり力を使ってしまった。屈身ダブルの着地は後ろに1歩大きく動く。


5th CHEPURNYI Nazar (UKR)


1.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDI
2.シャルロBasket to 1 Rail HdstEIII
3.単棒ヒーリー1 Rail HealyDII
4.マクーツMakutsEII
5.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
6.チッペルトTippeltDIII
7.バブサーBhavsarEIII
8.前方かかえ込み2回宙返り下りDouble FrontEIV

D:5.6
E:7.300
Score:12.900

シャルロから単棒ヒーリーを見せ順調にスタートするが、新たに取り入れたマクーツでバータッチがあった。その影響か、終末技前には少しバランスを崩してしまい、前方ダブルの着地はかなり乱れてしまう。


6th DOGAN Altan (TUR)


1.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDI
2.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
3.前振りひねり倒立Stützkehr to HdstCII
4.後方車輪倒立Back Giant to HdstCIII
5.前方開脚5/4宙返り腕支持5/4 Front StrdDII
6.バブサーBhavsarEIII
7.モイMoyCIII
8.後方屈身2回宙返り下りDouble Back PkDIV

D:4.9
E:7.933
Score:12.833

棒下倒立でバランスを崩し脚を開いてしまう。車輪はスムーズな実施を見せる。屈身ダブルの着地は低くなり前に大きく1歩踏み出してしまう。


7th SKHILADZE Levan (GEO)


1.け上がり支持KipAIII
2.伸腕屈身力倒立Pike Press to HdstBII
3.後方車輪倒立Back Giant to HdstCIII
4.チッペルトTippeltDIII
5.ヒーリーHealyCII
6.ディアミドフDiamidovCII
7.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDI
8.後方屈身2回宙返り下りDouble Back PkDIV

D:4.1 (EGR II:0.3)
E:8.433
Score:12.533

A難度技が構成に入り、グループIIはC難度までしかないので要求点が0.3になる。大きなチッペルトを見せる。着地はその場で跳ねる程度に収める。


8th JIMSHELEISHVILI Ioane (GEO)


1.棒下振り出し腕支持Drop CastAIII
2.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDI
3.後ろ振り倒立Back Swing to HdstAII
4.モイMoyCIII
5.チッペルトTippeltDIII
6.ヒーリーHealyCII
7.前振りひねり倒立Stützkehr to HdstCII
8.後方屈身2回宙返り下りDouble Back PkDIV

D:4.0 (EGR II:0.3)
E:8.400
SB:0.1
Score:12.500

A難度技が2つ構成に入り、グループIIは要求点が0.3となる。屈身ダブルの着地は止めて、決勝進出者で唯一の加点を得る。



予選1位通過の松見が最初の演技者で登場。素晴らしい実施でEスコア9.100、決定点14.200という高得点をマークし、2位に0.800の差を付ける圧勝を見せました。7位、8位の選手はグループIIの要求点が0.3。ヒーリーがC難度になり、支持系の技でD難度を取るのが簡単ではないことが分かります。

妙にモイの実施が多かったり、棒下ひねり倒立の出現がなかったり、終末技の屈身ダブルがよく見られたりと興味深い傾向がありました。今後の大会でも共通するか注目したいと思います。モイや棒下ひねり倒立はたまたまのような気もしますが、屈身ダブルは着地加点と関係があるでしょうか。加点を取った選手が一人だけだったように、それほど止めやすい終末技ではないように思いますが…。

この記事へのコメント

  • コフトゥン

    松見選手は実施素晴らしいですね、どっしりと重いという感じすら受けました。
    それと元の動画では女子跳馬でチュソビチナ選手が優勝してましたね。もう49歳ということでレジェンドいまだ健在でした。
    2025年03月19日 20:09
  • Ka.Ki.

    松見選手は素晴らしい実施を見せてくれました。動画は女子跳馬と並行ですね。チュソビチナ選手は本当にすごいです。
    2025年03月19日 20:51