2025年版採点規則における主な変更点(跳馬)

2025-2028 Code of Points (VT)


2025年版採点規則における主な変更点(跳馬)です。

これまでにNewsletterや『男子体操競技情報』ですでに通達されている内容や新技については記載しませんので注意してください。なお「⇒」以降は私のコメント(戯言)です。

解釈に間違いがあるかもしれません。競技関係者の方は原本を直接確認するか、日本体操協会の公式な情報をお待ちください。

一般条項 General
ゆか FX
あん馬 PH
つり輪 SR
跳馬 VT
平行棒 PB
鉄棒 HB


跳馬 VT

● 技のグループ(p.96)
I1回以上のひねりを伴う1回宙返り技
II前転とび、前転前方1回宙返り、全ての前方2回宙返り技
III側転とび、ツカハラ、カサマツ、全ての後方2回宙返り技
IVロンダート後転とび技
Vロンダートひねり前転とび技
⇒グループVは、採点規則本文では「ロンダート踏切からの単純なひねりを伴うまたは伴わない1回宙返り技、全ての前方または後方2回宙返り技」となっていますが、難度表はそうなっておらずグループVに「ロンダートひねり前転とび技」が分類されています。

● 減点(p.97)
・腰が膝より下になる低い着地姿勢:大欠点
ニュースレター No.2で一般条項の技術的欠点として通達済みですが、跳馬特有の減点としてもあらためて明記されています。

● 難度表(pp.98-106)

細かい変更もありますので、全てのグループの跳越を列挙します。

グループI
・I-01 前転とび前方かかえ込み宙返り1回ひねり or かかえ込みクエルボひねり(D:3.2)
・I-02 前転とび前方かかえ込み宙返り3/2ひねり or かかえ込みクエルボ1回ひねり(クロル)(D:3.6)
・I-03 前転とび前方かかえ込み宙返り2回ひねり or かかえ込みクエルボ3/2ひねり(カンバス)(D:4.0)
・I-07 前転とび前方屈身宙返り1回ひねり or 屈身クエルボひねり(D:3.6)
・I-08 前転とび前方屈身宙返り3/2ひねり or 屈身クエルボ1回ひねり(D:4.0)
・I-13 前転とび前方伸身宙返りひねり or 伸身クエルボ(D:4.0)(グループII→I)
・I-14 前転とび前方伸身宙返り1回ひねり or 伸身クエルボひねり(D:4.4)
・I-15 前転とび前方伸身宙返り3/2ひねり or 伸身クエルボ1回ひねり(ロウ・ユン)(D:4.8)
・I-16 前転とび前方伸身宙返り2回ひねり or 伸身クエルボ3/2ひねり (D:5.2)
・I-17 前転とび前方伸身宙返り5/2ひねり(ヨー2)(D:5.6)
・I-18 前転とび前方伸身宙返り3回ひねり(ヤン・ハクソン)(D:6.0)
・I-19 ツカハラ1回ひねり or 側転とび1/4ひねり前方かかえ込み宙返りひねり(カサマツ)(D:2.8) (グループIII→I)
・I-20 ツカハラ3/2ひねり or カサマツひねり(D:3.2)
・I-21 ツカハラ2回ひねり(バルビエリ)(D:3.6)
I-22 ツカハラ5/2ひねり(D:4.0)
・I-25 伸身ツカハラ1回ひねり or 伸身カサマツ(D:4.0) (グループIII→I)
・I-26 伸身ツカハラ3/2ひねり or 伸身カサマツひねり(D:4.4)
・I-27 伸身ツカハラ2回ひねり or 伸身カサマツ1回ひねり(アカピアン)(D:4.8)
・I-31 伸身カサマツ3/2ひねり(ドリッグス)(D:5.2)
・I-32 伸身カサマツ2回ひねり(ロペス)(D:5.6)
・I-33 伸身カサマツ5/2ひねり(ヨネクラ)(D:6.0)
・I-38 前転とび前方かかえ込み宙返りひねり or 前転とびひねり後方かかえ込み宙返り(クエルボ)(D:2.8) (グループII→I)
・I-44 前転とび前方屈身宙返りひねり or 屈身クエルボ(D:3.2) (グループII→I)
⇒伸身カサマツなど一部のグループII、IIIの技がグループIに変更されています。種目別でアカピアンなどと伸身カサマツの2本を跳ぶ選手が散見されたことへの対応と思われます。

グループII
・II-01 前転とび(D:1.6)
・II-02 前転とびひねり(D:1.8)
・II-03 前転とび1回ひねり(D:2.0)
・II-04 前転とび3/2ひねり(D:2.2)
・II-05 前転とび2回ひねり(D:2.4)
・II-06 前転とび5/2ひねり(ツィガンコフ)(D:2.6)
・II-07 前転とび前方かかえ込み宙返り (D:2.4)
・II-13 前転とび前方屈身宙返り (D:2.8)
・II-19 前転とび前方伸身宙返り (D:3.6)
・II-25 前転とび前方かかえ込み2回宙返り(ローチェ)(D:5.2)
・II-26 前転とび前方かかえ込み2回宙返りひねり(ドラグレスク)(D:5.6)
・II-28 前転とび前方かかえ込み宙返りひねり後方かかえ込み宙返り(ツィンマーマン)(D:5.6)
・II-31 前転とび前方屈身2回宙返り(ブラニク)(D:5.6)
・II-23 前転とび前方屈身2回宙返りひねり(リ・セグァン2)(D:6.0)

グループIII
・III-01 側転とび1/4ひねり(D:1.6)
・III-02 側転とび3/4ひねり(D:1.8)
・III-03 側転とび5/4ひねり(D:2.0)
・III-07 側転とび1/4ひねり後方かかえ込み宙返り(ツカハラ)(D:2.2)
・III-08 屈身ツカハラ (D:2.4)
・III-09 ツカハラひねり (D:2.4)
・III-13 伸身ツカハラ (D:3.2)
・III-14 伸身ツカハラひねり or 側転とび1/4ひねり前方伸身宙返り(D:3.6)
・III-19 ツカハラ後方かかえ込み宙返り(ヨー)(D:5.2)
・III-20 屈身ツカハラ後方屈身宙返り(ル・ユーフ)(D:5.6)
・III-21 ツカハラ後方かかえ込み宙返り1回ひねり(リ・セグァン)(D:6.0)

グループIV
・IV-01 ロンダート、後転とび(D:1.6)
・IV-02 ロンダート、後転とびひねり(D:1.8)
・IV-03 ロンダート、後転とび1回ひねり(D:2.0)
・IV-07 ロンダート、後転とび後方かかえ込み宙返り(ユルチェンコ)(D:2.2)
・IV-08 ユルチェンコひねり(D:2.4)
・IV-09 ユルチェンコ1回ひねり(D:2.8)
・IV-10 ユルチェンコ3/2ひねり(D:3.2)
・IV-11 ユルチェンコ2回ひねり(D:3.6)
・IV-13 屈身ユルチェンコ(D:2.4)
・IV-14 伸身ユルチェンコ(D:3.2)
・IV-15 伸身ユルチェンコひねり(D:3.6)
・IV-16 伸身ユルチェンコ1回ひねり(D:4.0)
・IV-17 伸身ユルチェンコ3/2ひねり(D:4.4)
・IV-18 伸身ユルチェンコ2回ひねり(D:4.8)
・IV-19 伸身ユルチェンコ5/2ひねり(シューフェルト)(D:5.2)
・IV-20 伸身ユルチェンコ3回ひねり(シライ/キム・ヒフン)(D:5.6)
・IV-21 伸身ユルチェンコ7/2ひねり(シライ2)(D:6.0)
・IV-25 ユルチェンコ後方かかえ込み宙返り(メリサニディス)(D:5.2)
・IV-26 屈身ユルチェンコ後方屈身宙返り(ヤン・ウェイ)(D:5.6)

グループV
・V-01 ロンダート、ひねり前転とび(D:1.8)
・V-02 ロンダート、ひねり前転とびひねり(D:2.0)
・V-03 ロンダート、ひねり前転とび1回ひねり(D:2.2)
・V-04 ロンダート、ひねり前転とび前方かかえ込み宙返り(D:2.6)
・V-05 ロンダート、ひねり前転とび前方かかえ込み宙返りひねり(D:3.0)
・V-07 ロンダート、ひねり前転とび前方屈身宙返り(D:3.0)
・V-08 ロンダート、ひねり前転とび前方屈身宙返りひねり(ネモフ)(D:3.4)
・V-09 ロンダート、ひねり前転とび前方伸身宙返り(D:3.8)
・V-10 ロンダート、ひねり前転とび前方伸身宙返りひねり(ハッチェオン)(D:4.2)
・V-11 ロンダート、ひねり前転とび前方伸身宙返り1回ひねり(D:4.6)
・V-12 ロンダート、ひねり前転とび前方伸身宙返り3/2ひねり(D:5.0)
・V-13 ロンダート、ひねり前転とび前方伸身宙返り2回ひねり(D:5.4)
・V-14 ロンダート、ひねり前転とび前方伸身宙返り5/2ひねり(リ・シャオペン)(D:5.8)
・V-19 ロンダート、ひねり前転とび前方かかえ込み2回宙返り(D:5.4)

削除技
・ロンダート、1回ひねり後転とび→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とびひねり→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび1回ひねり→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび後方かかえ込み宙返り→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび後方屈身宙返り→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび後方かかえ込み宙返りひねり→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび後方かかえ込み宙返り1回ひねり→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび後方かかえ込み宙返り3/2ひねり→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび後方伸身宙返り(シェルボ)→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび後方伸身宙返りひねり→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび後方伸身宙返り1回ひねり→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび後方伸身宙返り3/2ひねり→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび後方伸身宙返り2回ひねり(シライ3)→削除
・ロンダート、1回ひねり後転とび後方伸身宙返り5/2ひねり→削除
⇒シェルボ系の跳越がついに消えてしまいます。



グループ分けはおそらく難度表の方が正しいであろうという判断でこのようにまとめました。本文では他にもロンダートから1回ひねる跳越の価値点についての記述が残っていたり、ウォームアップ時間が30秒という記述が残っていたり、おかしな記載がいくつもあります。

2022年版採点規則からDスコアが変わっていませんが、他の種目が8技になってDスコアが下がると思われますので、跳馬も合わせて少し下げた方がバランスがいいように思います。

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