2023年世界選手権:種目別平行棒の演技

2023 Worlds Antwerp (BEL) EF PB


2023年世界選手権・アントワープ大会:種目別平行棒の演技です。

DAUSER Lukas (GER)


1.棒下宙返りひねり倒立Basket 1/2 to HdstEIII
2.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
3.ツォラキディスFront Uprise MakutsGII
4.リチャードFront Uprise DiamidovEII
5.前振り上がりひねり倒立Front Uprise 1/2 to HdstEII
6.マクーツMakutsEI
7.ヒーリーHealyDI
8.ディアミドフDiamidovCI
9.前振りひねり倒立Stützkehr to HdstCI
10.前方かかえ込み2回宙返りひねり下りDouble Front 1/2EIV

D:6.6
E:8.800
Score:15.400

今大会は終始この構成で安定した実施を見せている。種目別でも非常にスムーズな実施を見せ、特にツォラキディスやマクーツの実施は素晴らしい。着地も止める。


侍聰 SHI Cong (CHN)


1.リチャードFront Uprise DiamidovEII
2.マクーツMakutsEI
3.棒下宙返りひねり倒立Basket 1/2 to HdstEIII
4.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
5.後方車輪倒立Back Giant to HdstCIII
6.前方開脚5/4宙返り腕支持5/4 Front StrdDI
7.バブサーBhavsarEIII
8.チッペルトTippeltDIII
9.ヒーリーHealyDI
10.後方屈身2回宙返り下りDouble Back PkDIV

D:6.3
E:8.766
Score:15.066

安定した実施で演技を通す。いわゆる爆弾カットの開脚の表現に乏しい実施はやや気になる。終末技はすっかり珍しくなった屈身ダブル。着地を止める。


杉本海誉斗 SUGIMOTO Kaito (JPN)


1.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDII
2.ヒーリーHealyDI
3.前振り上がりひねり倒立Front Uprise 1/2 to HdstEII
4.棒下宙返りひねり倒立Basket 1/2 to HdstEIII
5.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
6.後方車輪倒立Back Giant to HdstCIII
7.前方開脚5/4宙返り腕支持5/4 Front StrdDI
8.バブサーBhavsarEIII
9.チッペルトTippeltDIII
10.前方かかえ込み2回宙返りひねり下りDouble Front 1/2EIV

D:6.3
E:8.700
Score:15.000

前半は手のずらしが少し気になったが、後半はスムーズな実施で演技を通す。自慢の浮きのあるバブサーを決め、終末技前の倒立も長く止めて見せ場を作る。着地も高い位置でピタリと止めた。


4th 萱和磨 KAYA Kazuma (JPN)


1.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDII
2.マクーツMakutsEI
3.ヒーリーHealyDI
4.棒下宙返りひねり倒立Basket 1/2 to HdstEIII
5.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
6.後方車輪倒立Back Giant to HdstCIII
7.前方開脚5/4宙返り腕支持5/4 Front StrdDI
8.バブサーBhavsarEIII
9.チッペルトTippeltDIII
10.前方かかえ込み2回宙返りひねり下りDouble Front 1/2EIV

D:6.3
E:8.433
Score:14.733

マクーツを入れた構成もずっと前からやっているかのように安定感が増した。着地も止める。


5th KOVTUN Illia (UKR)


1.リチャードFront Uprise DiamidovEII
2.棒下宙返りひねり倒立Basket 1/2 to HdstEIII
3.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
4.前振り上がりひねり倒立Front Uprise 1/2 to HdstEII
5.ディアミドフひねり5/4 Diamidov to 1/4DI
6.マクーツMakutsEI
7.ヒーリーHealyDI
8.ピータースBack Toss 1/4 to HdstDI
9.前振りひねり倒立Stützkehr to HdstCI
10.前方かかえ込み2回宙返り下りDouble FrontEIV

D:6.4
E:8.233
Score:14.633

リチャードで大きく歩いてしまい、シャルロ(E)から単棒ヒーリー(E)も実施できなかった。マクーツも停滞時間が長い印象。ミスが相次いだが着地は止める。


6th HONG Asher (USA)


1.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDII
2.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
3.バブサーBhavsarEIII
4.後方車輪倒立Back Giant to HdstCIII
5.チッペルトTippeltDIII
6.マクーツMakutsEI
7.ヒーリーHealyDI
8.ディアミドフDiamidovCI
9.前振りひねり倒立Stützkehr to HdstCI
10.前方かかえ込み2回宙返りひねり下りDouble Front 1/2EIV

D:6.0
E:8.466
Score:14.466

従来構成で安定した実施を見せるが、できればより雄大な捌きが望まれる。着地は止める。


7th LEVANTESI Matteo (ITA)


1.バウマンGiant MakutsFIII
2.シャルロBasket to 1 Rail HdstEIII
3.単棒ヒーリー1 Rail HealyEI
4.ヒーリーHealyDI
5.モイMoyCIII
6.車輪ディアミドフGiant DiamidovEIII
7.バブサーBhavsarEIII
8.前振りひねり倒立Stützkehr to HdstCI
9.ハラダFront Uprise Back Toss 1/2DII
10.後方屈身2回宙返り下りDouble Back PkDIV

D:6.4
E:7.466
Score:13.866

ヨーロッパ選手権で大きく変えた構成を見せるが、失敗していた。今回はバウマン、シャルロを決め、Dスコアを6.4まで上げている。実施面では乱れが目立ち、モイの後では大きく歩いてしまった。着地も低くなり、大きく前に踏み出す。


8th MOLDAUER Yul (USA)


1.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
2.棒下宙返りひねり倒立Basket 1/2 to HdstEIII
3.ディアミドフDiamidovCI
4.車輪ディアミドフGiant DiamidovEIII
5.バウマンGiant MakutsFIII
マクーツ〈失敗〉Makuts
6.伸腕屈身力倒立Pike Press to HdstBI
7.ヒーリーHealyDI
8.ハラダFront Uprise Back Toss 1/2DII
9.フォキンGiant Back Toss Lay 1/2EIII
10.前方かかえ込み2回宙返りひねり下りDouble Front 1/2EIV

D:6.3
E:6.833
Score:13.133

順調に演技を進めていたが、マクーツ(E)の後の倒立で静止できず、そのまま腕支持前方ローリングで転がってしまう。振り上がる際にダブルスイングにもなってしまった。



ダウザーは今大会、平行棒を4回演技し、全て全体1位の成績。種目別でも安定感が大いに光りました。杉本は三輪哲平の負傷欠場による出場で、平行棒の表彰台にまで登り詰めるという素晴らしい活躍を見せています。鄒敬園(中国)不在の今大会で、ダウザーに勝てるとしたらコフトゥンでしたが、残念ながらミスが出て5位となっています。

平行棒が強い日本は橋本大輝、千葉健太も予選好成績でしたが決勝には進めませんでした。復帰戦で連勝を飾ったオレグ・ベルニャイエフ(ウクライナ)も予選9位で決勝には届かず。高いDスコアを持つ尤浩(中国)やフェルハット・アリカン(トルコ)も予選落ちしています。

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