橋本大輝 - 2022年世界選手権:個人総合の演技

HASHIMOTO Daiki (JPN)
2022 Worlds Liverpool (GBR) AA


2022年世界選手権・リバプール大会の個人総合は、橋本大輝が張博恒(中国)に競り勝ち、2021年の借りを返しました。その演技を見てきましょう。

#1 ゆか FX


1.リ・ジョンソンDouble Back 3/1GIII
2.後方かかえ込み2回宙返り2回ひねりDouble Back 2/1EIII
3.前方伸身宙返り1回ひねりFront Lay 1/1CII
4.~前方伸身宙返り5/2ひねり+ Front Lay 5/2EII
5.後方伸身宙返り2回ひねりBack Lay 2/1CIII
6.フェドルチェンコFedorchenkoCI
7.開脚座から力十字倒立Split Press to Japanese HdstCI
8.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
9.~前方伸身宙返り+ Front LayBII(CV:0.1)
10.後方伸身宙返り3回ひねりBack Lay 3/1DIII

D:6.0
E:8.666
Score:14.666

リ・ジョンソンは体勢は低くなったが着地をほぼ止める。続く新月面はピタリ。その後は完全に止まった着地は少なかったが、全体としては安定した実施を見せる。


#2 あん馬 PH


1.横向き旋回CircleAII
2.ケイハ4Back Travel over Both P 1/2 SpindleEIII
3.アイヒホルンFlair 1/1 Spindle Travel and ReturnEII
4.後ろ振り倒立Back Swing to HdstCI
5.Eフロップ4 FlopsEII
6.Dコンバイン2 Flops + R180DII
7.ロスRussian Travel 3/3 360DIII
8.マジャールMagyarDIII
9.シバドSivadoDIII
10.一把手上縦向き旋回倒立450°ひねり3/3移動下りP Loop to Hdst Travel 3/3 450EIV

D:6.0
E:8.333
Score:14.333

団体決勝と同様、シュピンデル(D)を抜き、正交差倒立(D)を後ろ振り倒立に替えている。フロップとロスの後でわずかに旋回が乱れるが、それ以外は問題ない実施。終末技はE難度にして下りる。


#3 つり輪 SR


1.後ろ振り上がり中水平支持Back Uprise to MalteseEIII
2.後ろ振り上がり十字倒立Back Uprise to Inv-CrossEIII
3.屈身ヤマワキYamawaki PkDI
4.ヤマワキYamawakiCI
5.ホンマ十字懸垂Whippet to CrossDIII
6.アザリアンBack Roll to CrossDII
7.ほん転逆上がり倒立Felge to HdstCI
8.後ろ振り上がり倒立Back Uprise to HdstCI
9.後方車輪倒立経過Back Giant thru HdstBI
10.後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり下りDouble Back 2/1EIV

D:5.8
E:8.066
Score:13.866

団体決勝では終末技を伸身新月面(F)にしたが、個人総合では新月面にした。目立ったミスなく演技を通し、着地はわずかに跳ねる程度に収める。


#4 跳馬 VT


DEPenScore
ロペスKasamatsu Lay 2/1I5.69.30014.900

跳馬はロペス。空中姿勢は良好で、着地はやや低い体勢になったが前に小さく跳ねる程度に収める。


#5 平行棒 PB


1.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDII
2.ヒーリーHealyDI
3.棒下宙返りひねり倒立Basket 1/2 to HdstEIII
4.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
5.後方車輪倒立Back Giant to HdstCIII
6.前方開脚5/4宙返り腕支持5/4 Front StrdDI
7.バブサーBhavsarEIII
8.チッペルトTippeltDIII
9.前振りひねり倒立Stützkehr to HdstCI
10.前方かかえ込み2回宙返りひねり下りDouble Front 1/2EIV

D:6.1
E:8.900
Score:15.000

従来構成を目立ったミスなく通す。着地は小さく横に動くが、高得点が出る。


#6 鉄棒 HB


1.後ろ振り上がり倒立Back UpriseAI
2.アドラーひねりJam 1/2DIII
3.カッシーナCassinaGII
4.コールマンKolmanEII
5.伸身トカチェフTkatchev LayDII
6.~トカチェフ+ TkatchevCII(CV:0.1)
7.アドラー1回ひねり逆手Jam 1/1 to UGEIII
8.シュタルダーStalderBIII
9.後方とび車輪1回ひねりHop 1/1CI
10.後方伸身2回宙返り2回ひねり下りDouble Back Lay 2/1EIV

D:6.0
E:8.433
Score:14.433

団体決勝で落下したリューキンは回避してDスコアは随分抑えられているが、実施は良好。アドラー1回ひねりはやや流れる。着地はピタリと止める。

Total Score:87.198 (Total D:35.5)
Rank:1st



1種目目こそ2位スタートでしたが、2種目目以降は首位を守り続けました。こう書くと独走のようですが、2位にはぴったりと張博恒(中国)が付いていました。最後の鉄棒は14.000以上で優勝ということで、リューキンを回避する余裕もできましたが、互いに大きなミスのない気の抜けない戦いとなりました。個人総合における張博恒との一騎打ちは2024年パリオリンピックまで続きそうな勢いです。

合計Dスコアは35.5とかなり抑え気味ですが、合計点は87点台を出しており予選、団体決勝と連戦が続く中でも実施は悪くありませんでした。海外かつこのような日程の中でも力を発揮できるのは素晴らしいと思います。オリンピック、世界選手権の両大会を制したのは内村航平に続き日本で2人目。パリオリンピックに向けて日本のエースのさらなる飛躍を期待します。

この記事へのコメント

  • たいそう

    彼は誰よりも上手だったから金。内村選手は、誰も彼のように演技はできなくて金。
    2022年11月09日 20:29
  • 背骨がフランケンシュタイン

    床についですが、橋本さんも谷川さんも組み合わせ加点がついています。ダブル絡みでは無いですが、どうしてなのでしょう?
    CV無しでは、FIGのHPの記載のDV
    https://www.2022worldgymnastics.com/live-scoring/
    と一致しないからでしょうか?
    2022年11月13日 09:19
  • Ka.Ki.

    橋本選手の後方5/2~前方伸身や、谷川航選手の前方2回~前方伸身になぜ組合せ加点が付いているのか、という意味でしょうか。

    採点規則では「ひねりを伴う1回宙返り技が直接つながっていても、組合せの加点は与えられない」となっているので、前方伸身宙返りのようにひねりを伴わない技との組合せには加点が付きます。
    2022年11月14日 20:39
  • 背骨がフランケンシュタイン

    Ka.Ki.さんへ

    ご回答いただきありがとうございました。
    採点規則のこの部分の文章を読み間違えていました。
    そういう意味だったんですね。
    ようやく理解できました。

    2回宙返り以上が含まれ無ければならないと
    勘違いしていました。
    2022年11月16日 13:13