2022年ヨーロッパ選手権:種目別鉄棒の演技

2022 Europeans Munich (GER) EF HB


2022年ヨーロッパ選手権・ミュンヘン大会:種目別鉄棒の演技です。

GEORGIOU Marios (CYP)


1.閉脚エンドーEndo PkCIII
2.アドラー1回ひねり逆手Jam 1/1 to UGEIII
3.アドラーひねりJam 1/2DIII
4.カッシーナCassinaGII
5.コールマンKolmanEII
6.閉脚シュタルダーStalder PkCIII
7.後方とび車輪1回ひねりHop 1/1CI
8.ツォウ・リミンZou LiminCI
9.シュタルダーStalderBIII
10.後方伸身2回宙返り2回ひねり下りDouble Back Lay 2/1EIV

D:6.0
E:8.400
Score:14.400

難度格上げとなった閉脚エンドーや閉脚シュタルダーを積極的に取り入れている。アドラー1回ひねりはやや流れたが、アドラーひねりは正確な倒立にはめる。カッシーナ、コールマンも雄大。そして極めつけは終末技。これまで頑なに伸身月面(D)で下りていたが、何と伸身新月面を実施してきた。着地も収め、素晴らしい演技を見せた。


TVOROGAL Robert (LTU)


1.ツォウ・リミンZou LiminCI
2.アドラー1回ひねり片逆手Jam 1/1 to MGDIII
3.アドラーひねりJam 1/2DIII
4.~伸身トカチェフ+ Tkatchev LayDII(CV:0.1)
5.トカチェフTkatchevCII
6.~屈身トカチェフ+ Tkatchev PkCII(CV:0.1)
7.後方とび車輪1回ひねりHop 1/1CI
8.リバルコRybalkoDI
9.シュタルダーStalderBIII
10.後方伸身2回宙返り1回ひねり下りDouble Back Lay 1/1DIV

D:5.6
E:8.400
Score:14.000

2位に入ったワールドカップ・ドーハ大会と比べるといくつかの技が替わり、Dスコアは0.2アップしている。アドラーひねり~伸身トカチェフはやはり実施してきたかという印象。伸身月面の着地を柔らかに止める。当初Dスコア5.5が表示されたが、後に訂正される。


PLATA Joel (ESP)


1.ツォウ・リミンZou LiminCI
2.カッシーナCassinaGII
3.コールマンKolmanEII
4.伸身トカチェフTkatchev LayDII
5.トカチェフTkatchevCII
6.後方とび車輪3/2ひねりHop 3/2 to MGCI
7.エンドーEndoBIII
8.アドラーひねりJam 1/2DIII
9.後方とび車輪1回ひねりHop 1/1CI
10.後方伸身2回宙返り1回ひねり下りDouble Back Lay 1/1DIV

D:5.8
E:8.200
Score:14.000

手放し技4つはもう少し雄大な表現ができると良いが、確実に決めてきた。目立ったミスなく演技を通し、伸身月面の着地もピタリと止める。


4th HALL James (GBR)


1.後ろ振り上がりひねり倒立Back Uprise 1/2AI
2.後方車輪Back GiantAI
3.カッシーナCassinaGII
4.コールマンKolmanEII
5.トカチェフTkatchevCII
6.アドラー1回ひねり片逆手Jam 1/1 to MGDIII
7.アドラーひねりJam 1/2DIII
8.後方とび車輪1回ひねりHop 1/1CI
9.シュタルダーStalderBIII
10.後方伸身2回宙返り2回ひねり下りDouble Back Lay 2/1EIV

D:5.5
E:8.433
Score:13.933

技が足りておらず実質8技の演技だが、手放し技は雄大に、バー上の技は正確に決めていく。着地はわずかに跳ねる。


5th SEIFERT Noe (SUI)


1.アドラーひねりJam 1/2DIII
2.~コバチ+ KovacsDII(CV:0.1)
3.屈身コバチKovacs PkEII
4.後方浮腰回転後ろ振り出し順手背面懸垂Stoop in to Back TossCIII
5.シュタイネマンSteinemanBIII
6.閉脚シュタルダーStalder PkCIII
7.アドラーJamCIII
8.逆手背面車輪Russian GiantCI
9.後方とび車輪1回ひねりHop 1/1CI
10.後方かかえ込み3回宙返り下りTriple BackFIV

D:5.7
E:8.200
Score:13.900

アドラーひねり~コバチ、屈身コバチと使い手の少ない技を繰り出す。中盤では順手背面車輪や逆手背面車輪で柔軟性をアピール。そして最後は3回宙返りで下りる。バラエティに富んだ演技。


6th DEGOUY Paul (FRA)


1.ヤマワキYamawakiCII
2.~ギンガー+ GiengerCII(CV:0.1)
3.エンドーEndoBIII
4.前方車輪Front GiantAI
5.アドラーひねりJam 1/2DIII
6.~伸身トカチェフ+ Tkatchev LayDII(CV:0.1)
7.後方車輪ひねりBack Giant 1/2AI
アドラー1回ひねり片逆手〈失敗〉Jam 1/1 to MG
8.シュタルダーStalderBIII
9.後方とび車輪1回ひねりHop 1/1CI
10.後方伸身2回宙返り1回ひねり下りDouble Back Lay 1/1DIV

D:4.9
E:8.266
Score:13.166

ヤマワキ~ギンガーという連続技から入る。さらにはアドラーひねり~伸身トカチェフと組合せ加点を稼いでいく。後半、アドラー1回ひねりが振り戻り不認定に。終末技は雄大な伸身月面、着地を止める。


7th KUAVITA Noah (BEL)


1.後ろ振り上がり倒立Back UpriseAI
2.前方車輪Front GiantAI
3.アドラーひねりJam 1/2DIII
4.伸身コバチKovacs LayEII
5.コバチKovacsDII
6.トカチェフTkatchevCII
7.~屈身トカチェフ+ Tkatchev PkCII(CV:0.1)
アドラー1回ひねり片逆手〈失敗〉Jam 1/1 to MG
8.ツォウ・リミンZou LiminCI
9.シュタルダーStalderBIII
10.ファルダンTriple Back PkGIV

D:5.4
E:7.766
Score:13.166

手放し技を順調に決めていったが、アドラー1回ひねりが振り戻ってしまった。最後は得意のファルダンで下りるが、前に大きく1歩踏み出してしまう。


8th ONDER Ahmet (TUR)


1.後ろ振り上がりひねり倒立Back Uprise 1/2AI
2.後方車輪Back GiantAI
3.カッシーナCassinaGII
4.コールマンKolmanEII
5.伸身トカチェフTkatchev LayDII
6.トカチェフTkatchevCII
アドラー1回ひねり片逆手〈落下〉Jam 1/1 to MG
7.アドラーひねりJam 1/2DIII
8.シュタルダーStalderBIII
9.後方とび車輪1回ひねりHop 1/1CI
10.後方伸身2回宙返り2回ひねり下りDouble Back Lay 2/1EIV

D:5.5
E:6.866
Score:12.366

こちらも手放し技を順調に決めていたが、アドラー1回ひねりが決まらず落下してしまう。



ジョルジオウが会心の演技を見せ、ヨーロッパ選手権での初優勝をキプロスにもたらしました。2位にはトヴォロガル。2020年ヨーロッパ選手権・メルスィン大会で優勝しているベテランです。2~5位はわずか0.1差に4人がひしめく僅差の戦いでした。

下位の選手にはアドラー1回ひねりのミスが相次ぎました。振り戻りは、2021年までは0.5の減点でしたが、2022年のルール改訂で不認定+0.3の減点となっています。大幅なDスコアダウンにつながるため、よりミスのない演技が求められています。

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