新ルールの内村航平の演技構成への影響

Influence of New Rule on Uchimura's Routines


2022年から適用される新ルールについて、内村航平の鉄棒の演技構成についてもどのような影響が出るかを確認しておきましょう。2020年以降、内村の鉄棒は全て同じ構成です。動画は感動の着地を見せた2021年世界選手権・北九州大会:種目別のものを貼っておきます。



1.ブレットシュナイダーBretschneiderHII
2.カッシーナCassinaGII
3.コールマンKolman不認定…①
4.シュタルダーとび3/2ひねり片大逆手Stalder Hop 3/2 to MGDIII
5.アドラー1回ひねり片逆手Jam 1/1 to MGDIII
6.ヤマワキYamawakiCII…②
7.エンドーEndoBIII
8.アドラーひねりJam 1/2DIII
9.後方とび車輪1回ひねりHop 1/1CI
10.後方伸身2回宙返り2回ひねり下りDouble Back Lay 2/1EIV

① コバチ系の技は2回までに制限されるので、コールマンが不認定となります。
② ヤマワキがD難度からC難度に格下げになります。

コバチ系の手放し技が3つ続くため、(難度順からも出現順からも)コールマンが不認定になります。連続技を入れれば3つ目の実施が認められるようなので、ブレットシュナイダー、カッシーナ~コールマン、屈身コバチなどという構成が見られれば最高なのですが、さすがに厳しいでしょうか。

エンドーやシュタルダーからのひねり技は軒並み削除されますが、シュタルダーリバルコと片大逆手だけはなぜか残ったので、シュタルダーとび3/2ひねり片大逆手はそのままで問題ありません。ヤマワキはC難度に格下げされます。アドラー系の技から手放し技の連続に組合せ加点が復活しますが、アドラー1回ひねり片逆手~ヤマワキはD+Cとなるため、加点は付きません。



内村が今後、どのように競技に関わっていくのかは明らかではありませんが、今回のルール改訂に対応して世界のトップで戦い続けるのは年齢的にもちょっと厳しいのかなというのが率直な印象です。しかし、ファンとしてはそんなことは全く問題ではなく、内村が大好きな体操をこれからも続け、それを見守ることができれば本望だとも言えるでしょう。内村がどのような結論を出してもファンは暖かく支持することと思います。どれだけでも考え抜いて、何よりも本人が納得できる結論を出してほしいと思うばかりです。

この記事へのコメント

  • toolucky

    内村さんの引退が発表されましたね。
    一素人ファンとして、内村さんが新ルールでどんな構成でどんな演技をされるのかを勝手に想像し、こちらの記事も興味深く拝見していました。
    記事にもあるように、その決断を支持し、心から拍手を贈りたいと思います。
    2022年01月11日 13:44
  • Ka.Ki.

    ついに引退ですね。内村選手のことですから考え抜いて出した結論だと思います。本当にお疲れさまでした、ありがとうございましたと言いたいです。
    2022年01月11日 23:39