消えゆく技:後方とび車輪2回ひねり

Disappearing Elements : Hop 2/1 on HB


鉄棒の後方とび車輪2回ひねり(D)も2022年のルール改訂で削除される技の一つです。

後方とび車輪2回ひねり Hop 2/1

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いわゆるホップターンからもう1回ひねるD難度の技。いかにも日本語的な呼び方ではありますが、ダブルホップターンとも呼ばれていました。2022年版採点規則においては、難度表から消えたばかりか、ルール上でも「3/2ひねりを超える後方とび車輪(2回以上のひねり)は認められない」と明記され、完全削除といった感じになってしまいました。

発表者や発表年は不明ですが、水鳥豪敏ひでとしが2003年キャンベラカップで実施した映像が残っており、かなり早い段階での実施例だと思われます。水鳥豪敏は、水鳥寿思強化本部長・代表監督の弟、水鳥家の五男です。



他の実施者としてはフィリップ・ヤネフ(ブルガリア)キム・ジフン(韓国)アレクサンドル・バティンコフ(ブルガリア)らがいます。それぞれの演技はリンクの旧サイトの記事で紹介していますので、ぜひ参照してみてください。

実施例を見るに、倒立にはほぼ収められない技であり、削除されてしまうのもやむを得ないところかもしれません。2022年のルール改訂では、同じとび車輪系のリバルコ(D)の判定もさらに厳しくなり、ほとんど見られなくなることが予想されます。確かに鉄棒の技を倒立に収めるのは美しいですが、個人的には握りが遅い大逆手の捌きも好きだったりします。FIGはとび車輪系の技をどうしたいのだろうかと考えてしまうことがあります。

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