2021年世界選手権:個人総合レポート

2021 Worlds Kitakyushu (JPN) AA Report


2021年世界選手権・北九州大会、個人総合を観戦しました。第1組、橋本大輝と張博恒(中国)中心のレポートとなります。

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#1 ゆか FX

橋本、張博恒ともに良好な実施を見せる。特に張博恒は予選でミスがあった種目だが、決勝ではしっかり立て直してきた。得点は張博恒がわずか0.050上回る。早くも優勝候補の2人が抜け出した。

上位には第1組の選手が並び、波乱のない決勝が進むかと思われた出だしだった。

1.張博恒 ZHANG Boheng (CHN)14.883
2.橋本大輝 HASHIMOTO Daiki (JPN)14.833
3.SHI Cong (CHN)14.466


#2 あん馬 PH

張博恒が落下。やはりミスが出てしまうか。橋本が一気に独走態勢に入るかと思われたが、その橋本も落下してしまう。しかし、橋本はDスコア6.4を確保して14.166とまずまずの点をキープ。落下がありながら暫定1位の座に就く。張博恒は暫定4位に順位を下げる。

平行棒ではノア・クアヴィタ(ベルギー)が前振りひねり前方2回宙返り腕支持、いわゆる棒上からのタナカを実施した。

1.橋本大輝 HASHIMOTO Daiki (JPN)28.999
2.KOVTUN Illia (UKR)28.766
3.SOUZA Caio (BRA)28.599


#3 つり輪 SR

張博恒が手堅い実施で14.600を出すと、橋本も譲らず13.966を出す。特に橋本は東京オリンピックや今大会の予選で予定していたDスコアが認められなかったが、今回は明確な実施でDスコア5.6を得ることができた。

鉄棒でもクアヴィタがファーダン(G)の着地をピタリと止めて歓声を浴びる。カイオ・ソウザ(ブラジル)が平行棒を終え暫定1位に上昇。2位、3位は橋本、張博恒でその差は0.016とわずか。

1.SOUZA Caio (BRA)43.165
2.橋本大輝 HASHIMOTO Daiki (JPN)42.965
3.張博恒 ZHANG Boheng (CHN)42.949


#4 跳馬 VT

橋本、張博恒ともにロペスをまとめる。橋本の方が高さ、大きさがあったように見えたが、着地の1歩が大きかった。張博恒が再び暫定1位に。

アデム・アシル(トルコ)がリ・セグァン2(D:6.0)を跳ぶが、着地が低くなってあわやお手つきという実施になった。クアヴィタがテンポ~月面(B+D)という連続技を見せる。

1.張博恒 ZHANG Boheng (CHN)57.815
2.橋本大輝 HASHIMOTO Daiki (JPN)57.765
3.SOUZA Caio (BRA)57.165


#5 平行棒 PB

平行棒は予選1位の橋本が最初に演技。良好な実施で15.066を出すが、最後に演技した張博恒が素晴らしい実施で15.366という高得点を出す。橋本は0.350差と差を広げられ鉄棒に向かう。

ソウザはゆかでミスが出るが、なんとか暫定3位で食らいつく。イリア・コフトゥン(ウクライナ)は苦手のつり輪、跳馬で順位を下げていたが、得意の平行棒で再び暫定4位に順位を上げる。

1.張博恒 ZHANG Boheng (CHN)73.181
2.橋本大輝 HASHIMOTO Daiki (JPN)72.831
3.SOUZA Caio (BRA)70.465


#6 鉄棒 HB

他組のゆか、あん馬、つり輪は鉄棒ラスト2人の前に全ての演技を終え、橋本と張博恒の演技に会場の全ての視線が集まる。まず張博恒が演技。素晴らしい実施で14.800を出す。続いて橋本の演技。橋本も負けじと素晴らしい演技を披露するが、着地が跳ねてしまった。15.133という高得点を出すが、なんと張博恒にわずか0.017及ばず。

ソウザはあん馬で落下してしまい後退。3位には鉄棒で好演技を見せたコフトゥンが入った。

張博恒 ZHANG Boheng (CHN)87.981
橋本大輝 HASHIMOTO Daiki (JPN)87.964
KOVTUN Illia (UKR)84.899

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