2021年世界選手権における競技について

Competition Format of 2021 Worlds


東京オリンピックの興奮もまだ覚めやらぬ時期ではありますが、来週からは2021年世界選手権・北九州大会が始まります。オリンピックを機に体操競技に興味をお持ちになられた方も少なくないと思いますので、今回の世界選手権においてどのような競技が行われるのかを簡単にまとめておきたいと思います。


その前に、そもそもなぜこの時期に世界選手権が行われるのかということについてちょっと説明しておきます。現在、体操競技では毎年のように世界選手権が開催されていますが、オリンピック開催年だけは世界選手権が開催されません。2013-2016年のサイクルで言うと、

・2013年世界選手権・アントワープ大会
・2014年世界選手権・南寧大会
・2015年世界選手権・グラスゴー大会
・2016年リオデジャネイロ・オリンピック

というように、世界選手権とオリンピックのいずれかが開催されているといった形態になっています。しかし、2020年に開催される予定だった東京オリンピックが1年延期されたため、2021年はオリンピックと世界選手権が同年に開催されることになりました。

2021年世界選手権は元々コペンハーゲンで開催されるはずでしたが、コロナ禍でデンマーク体操連盟が開催を辞退、日本にお鉢が回ってきました。日本で世界選手権が開催されるのは2011年以来10年ぶりです。



通常、オリンピック翌年の世界選手権では団体戦は行われません。実施されるのは個人総合と種目別のみ。つまり個人戦の世界選手権ということになり、北九州大会も同様の開催形態となります。日程は予選個人総合決勝種目別決勝の順で行われ、予選と個人総合決勝は男子と女子の日程が交互に進行されます。日程は以下のとおりです。

・10月18日(月)女子予選(1日目)
・10月19日(火)女子予選(2日目)、男子予選(1日目)
・10月20日(水)男子予選(2日目)
・10月21日(木)女子個人総合決勝
・10月22日(金)男子個人総合決勝
・10月23日(土)男女種目別決勝(1日目)
・10月24日(日)男女種目別決勝(2日目)


予選 Qualification
個人総合決勝種目別決勝の全ての決勝競技の予選を兼ねる。
個人総合決勝に出場を希望する選手は予選で6種目全て演技しなくてはならない。
跳馬の種目別決勝に出場を希望する選手は2つの跳越を実施しなくてはならず、その平均が種目別予選の得点となる。この場合、個人総合予選には1本目の跳越の得点が採用される。
● 各種目に出場できる選手は1国3人まで。
● 全ての決勝には予選の得点は持ち越されない。

個人総合決勝 All Around Final
● 個人総合予選の上位24人が個人総合決勝に進出。ただし、1国からは2人までしか出場できない。

種目別決勝 Appratus Final
● 各種目の予選の上位8人が種目別決勝に進出。ただし、1国からは各種目2人までしか出場できない。
跳馬の種目別決勝では2つの跳越を実施しなくてはならず、その平均が得点となる。
● 演技順は予選の順位により、事前のドローですでに下表のように決定している。
⇒ゆかの種目別決勝であれば、予選2位の選手が決勝で1番目に演技し、予選8位の選手が最後に演技します。

演技順
Order
ゆか
FX
あん馬
PH
つり輪
SR
跳馬
VT
平行棒
PB
鉄棒
HB
1267346
2586477
3131213
4344765
5413581
6725638
7672854
8858122


体操競技を観るにあたって欠かすことのできないDスコア、Eスコアなど得点の算出方法については以下の記事を参照していただければと思います。
Dスコアの算出方法
Eスコアの算出方法







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