UCHIMURA Kohei (JPN)
2021 Olympics Tokyo (JPN) QF HB
東京オリンピックに関する記事がしばらく続きましたが、これで一区切りになります。最後にこの演技に触れておかねばなりません。オリンピックの冒頭で起こった内村航平のショッキングな落下。鉄棒、予選落ちの演技です。
予選を団体メンバーと同じ組で演技した内村。団体メンバーではなく個人資格であることを明確にするためか、団体メンバーの赤とは異なる青のユニフォームで登場しました。青いユニフォームの内村は新鮮です。
冒頭、ブレットシュナイダー、カッシーナ、コールマンと手放し技を成功させます。しかし、いずれもバーをキャッチする際や振り上がる際に肘が曲がっており、ちょっと本来の実施ではない感じがありました。そして直後のシュタルダーとび3/2ひねり片大逆手をひねり終えたところでバーを掴み切れず落下。内村の東京オリンピックはこの演技で終わることになってしまいました。
長年使ってきたこの技で落下するのは珍しいですが、実は内村はポディウムトレーニングでもこの技で落下していました。より倒立に近い位置で技を終えるため試行錯誤を繰り返していた感がありますが、練習で落下していたのであれば、予選だけでもこの技を回避するなど何か手立てがあったのではないかとも思います。タラレバを言っても仕方ないのですが、ぜひとも決勝で内村の演技を見たかっただけに惜しまれる演技となってしまいました。
鉄棒の種目別決勝では橋本大輝が優勝。個人総合との2冠に輝き、見るものに世代交代を強く印象付けました。しかし内村の体操はまだ終わったわけではありません。9月の全日本シニアにもエントリーしていますし、10月の世界選手権では代表に選出されています。これまで日本そして世界の体操界に多大な貢献を果たしてきた内村の演技が今後も見られることに、ファンとしてはただただ感謝と喜びを表すしかありません。
動画はいつまで見られるか分かりませんが、NHKによりアップされています。埋め込みができないのでこちらから参照してください。41:20からです。
1. | ブレットシュナイダー | Bretschneider | H | II |
---|---|---|---|---|
2. | カッシーナ | Cassina | G | II |
3. | コールマン | Kolman | E | II |
4. | シュタルダーとび3/2ひねり片大逆手〈落下して再試技〉 | Stalder Hop 3/2 to MG | D | III |
5. | アドラー1回ひねり片逆手 | Jam 1/1 to MG | D | III |
6. | ヤマワキ | Yamawaki | D | II |
7. | エンドー | Endo | B | III |
8. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | III |
9. | 後方とび車輪1回ひねり | Hop 1/1 | C | I |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | E | IV |
D:6.6
E:7.266
Score:13.866
QF Rank:20th
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