2021年東京オリンピック:個人総合の行方は

2021 Olympics AA Prediction


東京オリンピック、続いては個人総合の行方を占ってみたいと思います。

個人総合でも有力なのはやはり日本、中国、ロシアの選手たちです。2016年リオデジャネイロオリンピック以降、この3国以外で表彰台に登ったのは、マックス・ウィットロック(イギリス)とオレグ・ベルニャイエフ(ウクライナ)の2人だけ。今大会、ウィットロックはスペシャリストとしての出場になるでしょうし、ベルニャイエフに至っては出場していません。

というわけで個人総合ではありますが、日本、中国、ロシアの3国の選手に絞って検討していきます。日本は思い切って橋本大輝萱和磨谷川航北園丈琉の4人全員を取り上げます。中国も鄒敬園以外の3人、林超攀孫煒肖若騰のいずれにも可能性があります。ロシアはニキータ・ナゴルニーダヴィド・ベルヤフスキーの2人とします。個人総合決勝に進出できるのは各国2人までですが、ここではこの9人について検討していきたいと思います。

この9人について、前回の団体決勝と同じ方法で各選手の得点を予想していきます。2021年に行われた「主要な大会」も前回と同じです。

まずは各種目得点が高い3試合の平均を算出してみます。なお、跳馬で2本跳んでいる場合は得点の高い方を採用しました。結果は以下のとおり。


FXPHSRVTPBHBTotal
NAGORNYY (ROC)15.05514.45514.80014.95515.18914.53388.987
肖若騰 (CHN)14.90014.60014.40014.90014.96614.32288.088
孫煒 (CHN)14.38814.71114.29914.90015.06614.51187.875
4.北園丈琉 (JPN)14.65514.81113.78914.64415.01114.72287.632
5.橋本大輝 (JPN)14.70014.27713.54415.12214.65514.96687.265
6.林超攀 (CHN)14.73314.12213.87714.56614.97814.62286.898
7.谷川航 (JPN)14.40013.65514.25515.37714.94414.23386.865
8.BELYAVSKIY (ROC)13.91114.96614.18914.22215.34414.20086.831
9.萱和磨 (JPN)14.25514.86614.23314.44414.81114.06686.676


ナゴルニーがトップ。肖若騰、孫煒と中国勢が続きます。いきなり、もうこれで決まりではないかというほど順当な結果となってしまいました。


続いて、各種目の最高点を用いてみましょう。結果は以下のとおり。


FXPHSRVTPBHBTotal
NAGORNYY (ROC)15.16614.96615.03315.00015.30014.60090.065
橋本大輝 (JPN)15.00014.73313.90015.23315.16615.13389.165
肖若騰 (CHN)15.20014.80014.40014.90015.03314.40088.733
4.孫煒 (CHN)14.66614.73314.36614.96615.16614.60088.497
5.北園丈琉 (JPN)14.70014.86613.93315.00015.10014.86688.465
6.林超攀 (CHN)15.16614.26614.06614.70015.13314.86688.197
7.BELYAVSKIY (ROC)14.40015.03314.40014.53315.36614.33388.065
8.谷川航 (JPN)14.53314.03314.33315.53315.10014.26687.798
9.萱和磨 (JPN)14.30014.86614.36614.53314.96614.53387.564


ナゴルニーのトップに変わりはありません。なんと驚異の90点台となりました。そして2位に橋本が躍り出ています。


最後に参考データとなりますが、2017年から2021年までの1試合における最高点を見ておきます。以下のとおりです。


NAGORNYY (ROC)88.7722019年世界選手権
橋本大輝 (JPN)88.5322021年全日本選手権
BELYAVSKIY (ROC)88.3502017年ロシアカップ
4.肖若騰 (CHN)88.1502018年中国選手権
5.孫煒 (CHN)87.6972021年中国選手権
6.北園丈琉 (JPN)87.5982020年全日本選手権
7.林超攀 (CHN)87.4502017年アジア選手権
8.谷川航 (JPN)87.2312021年全日本選手権
9.萱和磨 (JPN) 87.0002019年ユニバーシアード


ここでもナゴルニーがトップ。何より他の選手のほとんどが国内大会での得点である中、唯一人世界選手権の得点であることが大きいです。一方、全日本選手権での得点ながら、ここでも橋本が2位。差は0.2点余りとわずかです。


これらの結果を見る限り、個人総合はナゴルニーが盤石の態勢にあると言うしかなさそうです。2021年ヨーロッパ選手権でも88点台を出しており、死角はないと言っていい状況です。続くは橋本、肖若騰、孫煒といったところでしょうか。個人的には北園にも期待したいところではあります。


全ての競技の予選は7月24日(土)。全3班のうち、ロシア、中国は1班(10:00開始)、日本は2班(14:30開始)となっています。そして、個人総合決勝は7月28日(水)19:15開始です。

この記事へのコメント

  • 初心者

    ダラドヤン選手は今年はダメそうですかね?
    怪我情報がありましたが代表には入ってるので・・・
    2021年07月23日 13:38
  • Ka.Ki.

    ダラロヤン選手は予選では6種目やる可能性があるようですが、さすがに個人総合は無理でしょうね。
    2021年07月23日 21:11