Tkatchev and Front on HB
ついにこの技の練習動画を紹介する日がやってきました。鉄棒のいわゆるトカチェフ前宙。実施しているのはベンジャミン・ブルーム(アメリカ)です。
トカチェフ前宙という表現が一番分かりやすい技ですが、できるだけ正確な表記をするなら「懸垂前振り、バーを越えながら前方開脚宙返り懸垂」となるでしょうか。
懸垂前振り、バーを越えながら前方開脚宙返り懸垂 Front Swing and Counter Front Strd over the Bar

日本では漫画『ガンバ!Fly high』の主人公・藤巻駿の得意技フジマキとしても知られる技。これまで何人かの選手が挑戦して練習動画をアップしていましたが、バーを掴んだ選手はいませんでした。
これまでの掴めなかった実施と比べると、ブルームの実施は前宙への仕掛けがとても早いように感じられます。これくらい早く前宙を仕掛けないとバーを掴むのは難しいということなのでしょう。キャッチした後はしっかり倒立まで振り上げており、「宙返りを伴いバーを越える手放し技は、車輪に続けなければならない」という採点規則の制限もクリアしています。
気になる難度ですが、これまで全く見られなかった形態の技なので、判定が難しいところだと思います。強いて言えば、バーを越えながらのシャオ・ルイチ(D)と言えないこともなく、トカチェフ(C)やコバチ(D)との関係も考えてE難度あたりが妥当ではないかと考えます。
この記事へのコメント
joshiki
取り上げられる日を待ち望んでいました。
私の探した限りではシャハム選手の10年程前の練習映像でバータッチから音沙汰がなく、今年になって別の選手でバータッチまで成功した動画などが上がっていたので、世界大会での発表が現実味を帯びてきましたね。
「宙返りを伴いバーを越える手放し技は、車輪に続けなければならない」これをこの技に適用するのは中々酷ですね。車輪の方向とは逆方向に回転していますからね。今後の採点規則がどう対応するのかも気になります。
また体操競技全体としてひねりよりも回転を加える方が難度は高くなる傾向にあるので、リューキン(こちらは伸身なので単純な比較はできませんが)よりも高い難度になってもおかしくないのでは?個人的にはと思ってます。
Ka.Ki.
難度は発表されてみないと何とも言えませんね。個人的にはリューキン以上ということはないと思っていますが。
Sto
試合での実施が見られるようになるまではまだまだかかりそうですが、離れ技の同系統回数制限が追い風になるといいなぁと思います
難度どうなるのかは謎ですよね、ギンガーとゲイロード2の関係から考えると屈身(開脚含む?)でF抱え込みでEというのもあり得なくはないかな、と思います。
F難度認定された場合、流行ったらすぐ格下げされそうですが
Ka.Ki.
実際に発表されることを望みたいですね。