2022年版採点規則における主な変更点(跳馬)

2022-2024 Code of Points (VT)


2022年版採点規則における主な変更点(跳馬)です。

これまでにNewsletterや『男子体操競技情報』ですでに通達されている内容や新技については記載しませんので注意してください。なお「⇒」以降は私のコメント(戯言)です。

解釈に間違いがあるかもしれません。競技関係者の方は原本を直接確認するか、日本体操協会の公式な情報をお待ちください。

一般条項 General
ゆか FX
あん馬 PH
つり輪 SR
跳馬 VT
平行棒 PB
鉄棒 HB


跳馬 VT

● 種目別予選および決勝においては異なったグループから2つの跳越技を実施する。(p.101)
⇒「かつ異なった第2空中局面」の条件は削除されました。グループについては以下に書きますが、例えばドリッグスとシューフェルトを跳ぶことが可能となるようです。

● 技のグループ(pp.102-103)
・グループI複雑なひねりを伴う1回宙返りの技
・グループII単純なひねりを伴うまたは伴わない前転とびの技、全ての前方系の2回宙返り技
・グループIII単純なひねりを伴うまたは伴わない側転とびやツカハラとびの技、全ての後方系の2回宙返り技
・グループIVロンダート踏切の技
⇒グループ分けが大幅に変わります。ひねり系を2本跳ぶことは(ロンダート踏切をやらない限り)実質的に不可となります。

● 難度表(pp.106-113)

グループI~IIIについて、大幅に組み変わっていますので、全ての跳越を列挙します。

グループI
・I-01 前転とび前方かかえ込み宙返り1回ひねり or かかえ込みクエルボひねり(D:3.2)
・I-02 前転とび前方かかえ込み宙返り3/2ひねり or かかえ込みクエルボ1回ひねり(クロル)(D:3.6)
・I-03 前転とび前方かかえ込み宙返り2回ひねり or かかえ込みクエルボ3/2ひねり(カンバス)(D:4.0)
・I-07 前転とび前方屈身宙返り1回ひねり or 屈身クエルボひねり(D:3.6)
・I-08 前転とび前方屈身宙返り3/2ひねり or 屈身クエルボ1回ひねり(D:4.0)
・I-13 前転とび前方伸身宙返り1回ひねり or 伸身クエルボひねり(D:4.4)
・I-14 前転とび前方伸身宙返り3/2ひねり or 伸身クエルボ1回ひねり (ロウ・ユン)(D:4.8)
・I-15 前転とび前方伸身宙返り2回ひねり or 伸身クエルボ3/2ひねり (D:5.2)
・I-16 前転とび前方伸身宙返り5/2ひねり(ヨー2)(D:5.6)
・I-17 前転とび前方伸身宙返り3回ひねり (ヤン・ハクソン)(D:6.0)
・I-19 ツカハラ3/2ひねり or カサマツひねり(D:3.2)
・I-20 ツカハラ2回ひねり or カサマツ1回ひねり(バルビエリ)(D:3.6)
・I-25 伸身ツカハラ3/2ひねり or 伸身カサマツひねり(D:4.4)
・I-26 伸身ツカハラ2回ひねり or 伸身カサマツ1回ひねり(アカピアン)(D:4.8)
・I-31 伸身カサマツ3/2ひねり(ドリッグス)(D:5.2)
・I-32 伸身カサマツ2回ひねり(ロペス)(D:5.6)
・I-33 伸身カサマツ5/2ひねり(ヨネクラ)(D:6.0)

グループII
・II-01 前転とび(D:1.6)
・II-02 前転とびひねり(D:1.8)
・II-03前転とび1回ひねり(D:2.0)
・II-04前転とび3/2ひねり(D:2.2)
・II-05 前転とび2回ひねり(D:2.4)
・II-06 前転とび5/2ひねり(ツィガンコフ)(D:2.6)
・II-07 前転とび前方かかえ込み宙返り (D:2.4)
・II-08 前転とび前方かかえ込み宙返りひねり or 前転とびひねり後方かかえ込み宙返り(クエルボ)(D:2.8)
・II-12 前転とび前方屈身宙返り (D:2.8)
・II-13 前転とび前方屈身宙返りひねり or 屈身クエルボ(D:3.2)
・II-19 前転とび前方伸身宙返り (D:3.6)
・II-20 前転とび前方伸身宙返りひねり or 伸身クエルボ(D:4.0)
・II-25 前転とび前方かかえ込み2回宙返り(ローチェ)(D:5.2)
・II-26 前転とび前方かかえ込み2回宙返りひねり(ドラグレスク)(D:5.6)
・II-28 前転とび前方かかえ込み宙返りひねり後方かかえ込み宙返り(ジマーマン)(D:5.6)
・II-31 前転とび前方屈身2回宙返り(ブラニク)(D:5.6)
・II-23 前転とび前方屈身2回宙返りひねり(リ・セグァン2)(D:6.0)

グループIII
・III-01 側転とび1/4ひねり(D:1.6)
・III-02 側転とび3/4ひねり(D:1.8)
・III-03 側転とび5/4ひねり(D:2.0)
・III-07 側転とび1/4ひねり後方かかえ込み宙返り(ツカハラ)(D:2.2)
・III-08 屈身ツカハラ (D:2.4)
・III-09 ツカハラひねり (D:2.4)
・III-10 ツカハラ1回ひねり or 側転とび1/4ひねり前方かかえ込み宙返りひねり(カサマツ)(D:2.8)
・III-13 伸身ツカハラ (D:3.2)
・III-14 伸身ツカハラひねり or 側転とび1/4ひねり前方伸身宙返り(D:3.6)
・III-15 伸身ツカハラ1回ひねり or 伸身カサマツ(D:4.0)
・III-19 ツカハラ後方かかえ込み宙返り(ヨー)(D:5.2)
・III-20 屈身ツカハラ後方屈身宙返り(ル・ユーフ)(D:5.6)
・III-21 ツカハラ後方かかえ込み宙返り1回ひねり(リ・セグァン)(D:6.0)

グループIVは2017年版採点規則のグループIII~Vが統合されたものとなります。

削除技
・前転とび1回ひねり前方かかえ込み宙返り(ベーレント)→削除
・前転とび1回ひねり前方屈身宙返り(レーム)→削除
・前転とび1回ひねり前方屈身宙返りひねり(アリカン)→削除
・側転とび1/4ひねり前方かかえ込み宙返り→削除
・側転とび1/4ひねり前方屈身宙返り→削除



グループ分けが大幅に変わりますが、従前からひねり系と2回宙返り系を使っていた選手や、前方系と後方系の2回宙返り技を使っていた選手が上位に入っており、その優位性は動かないものと思われます。

伸身ユルチェンコ7/2ひねり(シライ2)の記載がありません。これも記載漏れと思われますが、2016年に発表された技にも関わらず、2017版採点規則からずっと記載されていません(日本語版採点規則には記載されています)。一体どうなっているのでしょうか。

この記事へのコメント

  • toolucky

    いつも楽しみに拝見しております。
    この変更ですと、日本のトップ選手では、例えば谷川航選手や安里選手などは問題ありませんが、米倉選手や大久保選手などは影響大ですよね。少し心配です。
    2021年05月28日 12:46
  • Ka.Ki.

    いつもご覧いただきありがとうございます。

    確かにひねり技2本の選手には打撃が大きいですね。
    2021年05月28日 21:31