FIG ニュースレター #37

FIG Newsletter #37


FIGのNewsletter #37が発行されましたので、ここで内容をまとめておきたいと思います。なお「⇒」以降は私のコメント(戯言)です。

解釈に間違いがあるかもしれません。競技関係者の方は原本を直接確認するか、日本体操協会の公式な情報をお待ちください。

あん馬 PH

● 正しく連続されていない場合はフロップやコンバインとして認定されない。以下のLLLLSLの例では、最初の一把手上縦向き旋回のみがB難度として認められる(B+繰り返し+繰り返し+繰り返し+不認定)。
⇒特に新しい事項ではありません。



● フロップやコンバインの後は難度表に記載されている技(1ポメル上の技を除く)を実施する必要がある。直接ポメル上の技を実施しても難度は認定されない。以下のLSLLLの例では、E難度+不認定として判定される。
⇒特に新しい事項ではありません。



● 11-2条-1 3. i)「単独の倒立下りは、馬体を越えなければならない。」について、以下のような実施はC難度となる。



● 11-2条-2 2. c.5)「大欠点があった場合、D審判は倒立および終末技を認定しない。」について、以下の例では、選手が馬体を越えた後、難度格上げとなる実施(倒立ひねりまたは移動)中に大欠点が発生したため、難度格上げは行われないが、C難度の終末技としては認定される。



平行棒 PB

● 14-2条-2 3. b)「特別ルール」について、以下に2つの例を示す。

ディアミドフ単棒縦向き倒立(C→D)~ヒーリー(D→E)
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ディアミドフ1/4ひねり(D)~ヒーリー(D)
20210325_02.png

⇒後者のディアミドフ1/4ひねりはその後何の技につなげてもD難度なので、ヒーリーの格上げもないということでしょうか。ちょっと納得がいかない感じもします。縦向きか横向きか区別がつかないような曖昧な実施の場合はどう判定するのかという疑問もあります。



FIG公式サイトでも公表されていますが、新技が3技掲載されています。いずれも平行棒の技です。

平行棒 PB

パフニュク 発表者:PAKHNIUK Petro (UKR)
・後ろ振り上がり前方開脚5/4宙返り腕支持
・E難度(II-53)
・2020年ワールドチャレンジカップ・ソンバトヘイ大会で発表

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2019年ワールドチャレンジカップ・ギマランイス大会で長野託也が実施した技で、当ブログではこちらの記事で演技を紹介しました。この命名には疑問が残ります。


パフニュク2 発表者:PAKHNIUK Petro (UKR)
・後ろ振り上がり前方開脚5/4宙返り直接懸垂
・F難度(グループII)
・2020年ワールドチャレンジカップ・ソンバトヘイ大会で発表

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当ブログではこちらの記事で演技を紹介しました。図でも懸垂時の膝が曲がっていますが、け上がりにつなげる場合は中欠点となるため注意が必要です。


発表者:ARICAN Ferhat (TUR)
・前振り上がり1/4ひねり単棒倒立
・F難度(II-54)
・2020年ヨーロッパ選手権・メルスィン大会で発表

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当ブログではこちらの記事で演技を紹介しました。さすがにこの実施では名前は付かなかったようですが、とにかくも新技なのでNewsletterには掲載されました。

この記事へのコメント

  • weisen

    ヒーリーの例について、後者もB難度以上の振動技からの単棒ヒーリーなので、普通に考えたらE難度になるような気がしますね。
    単に間違いという可能性もあるんじゃないかと…。
    2021年03月27日 16:10
  • Ka.Ki.

    そうなんですよね。不可解です。
    2021年03月28日 22:00