平行棒の技グループの関係について

Relationship of Element Groups on PB


旧サイトで平行棒の技グループの関係についてという記事を書いたのは2013年。かなり初期のことでした。あれから7年の月日が流れ、多くの新技が発表されていますので、ここで表を更新しておこうと思います。

平行棒の技グループは2017年のルール改訂で統合があり、現在は以下のようになっています。

I両棒での支持技Support
II腕支持振動技Upper Arm
III長懸垂・逆懸垂振動技Long Hang and Underswing
IV終末技Dismounts


長懸垂振動技と逆懸垂振動技はグループは統合されましたが、旧サイトの表と同じくここでは4種類の技の入り方に注目し、共通する動きの技を表にまとめています。発表者の名前が付いていない技は難度表の技番号を入れました。同一枠の扱いになっている技は表のセルもまとめてあります。

同じ懸垂でも伸膝で振り下ろすチッペルトと車輪の動きから入るベーレは異なる動きですし、倒立やひねり倒立系など1行に並べた技が共通する動きの技かは微妙なところもありますが、参考程度に見ていただければと思います。

グループI
支持から
グループII
腕支持から
グループIII
懸垂から
グループIII
棒下から
開脚抜き倒立I-14
(B)
II-2
(B)
チッペルト
(D)
アリカン
(C)
開脚抜き懸垂バボス
(C)
ムンテアン
(C)
バブサー
(E)

開脚入れ腕支持II-20
(B)
III-38
(B)

開脚入れ支持I-34
(D)
II-21
(C)
コロレフ
(D)
III-117
(C)
ひねり腕支持ツミロビッチ
(C)
ワタナベ
(B)
グシケン
(C)
III-99
(C)
ひねり支持 マリニチ
(D)
III-100
(D)
倒立I-33
(C)
II-14
(B)
ケンモツ
(C)
III-106
(D)
背面倒立ウェルス
(C)
クシェラ/セレン
(D)
単棒縦向き倒立ルンブティス
(D)
II-14
(B)
ピアスキー
(D)
シャルロ
(E)
1/4ひねり倒立ピータース
(D)
III-21
(C)
III-107
(E)
ひねり倒立I-3
(C)
II-5
(E)
3/4ひねり倒立ディミッチ
(D)

片腕支持1回ひねり倒立ディアミドフ
(C)
リチャード
(E)
III-28
(D)
テン・ハイビン
(F)
片腕支持5/4ひねり単棒倒立I-22
(D)
III-29
(E)
チョウ・シーション
(G)
片腕支持5/4ひねり単棒倒立経過、1/4ひねり倒立(1回半ひねり)ツォラキディス2
(F)

片腕支持3/4ひねり単棒倒立経過、軸手を換えて片腕支持3/4ひねり腕支持I-27
(C)
II-11
(E)
ダウザー
(D)

片腕支持5/4ひねり単棒倒立経過、軸手を換えて片腕支持5/4ひねり腕支持I-28
(D)

片腕支持3/4ひねり単棒倒立経過、軸手を換えて片腕支持3/4ひねり支持マクーツ
(E)
ツォラキディス
(G)
バウマン
(F)
ヤマムロ
(G)
片腕支持5/4ひねり単棒倒立経過、軸手を換えて片腕支持5/4ひねり支持ゾンダーランド
(F)

後方宙返りひねり腕支持スアレス
(D)
ハラダ
(D)
III-58
(D)
ギャニオン
(C)
後方伸身宙返りひねり腕支持フォキン
(E)
ギャニオン2
(D)
後方かかえ込み2回宙返り腕支持モリスエ
(D)
ドミトリエンコ
(E)
ベーレ
(D)
テハダ
(E)
後方屈身2回宙返り腕支持 ファン・リーピン
(E)
リ・シャオペン
(F)
III-53
(E)
フアレス
(F)


2013年に作成した表と比べると多くの新技が加わっています。マクーツ系の発展は著しくバウマンやヤマムロが加わりました。宙返りひねり腕支持系のギャニオン、フォキン、フアレスといった技も新しく発表された技になります。

グループIIIにはけ上がりから入る技もあります。け上がり開脚抜き倒立(B)やオオクボ(け上がり開脚抜き懸垂)(C)は表には含まれていませんが、一つのジャンルを形成している技と言え、今後の発展が期待されます。

空白の蘭の技は発表すれば名前が付く可能性があります。ゾンダーランド系は相変わらず発展が見られません。開脚抜き懸垂の技であるバボスやムンテアンは発表者以外の実施は見られませんが、とにかくも名前が付いています。

ディアミドフひねり系の難度は良くも悪くも2017年のルール改訂で統一され、ディアミドフ1/4ひねりと1/2ひねりは同一枠となっています。今後、腕支持や棒下で空白の欄の技が発表された場合も同様になると思われます。


平行棒は技の種類が豊富で、終末技も含め、新技の発表が止まらない印象です。今後もあっと驚くような新技の発表に注目したいと思います。

この記事へのコメント

  • ロン

    いろんな倒立に収める技がありますが腕支持からの実施は見たことが無かったので不思議に思っていましたがB難度なんですね。調べると昔の演技では結構やられてました、ひねり倒立になると一気にE難度になるとは驚きです。またゾンダーランドの発展技が無い、というのを見てふと思ったのですが、同じディアミドフとヒーリーを軸手を変えて行うマクーツと比べて評価が低すぎと感じませんか?マクーツに比べてゾンダーランドは前後の動作の難度は一段階以上格上に思えます。なのに全体で見ると一段階しか変わらない……しかもマクーツと同様に発展型の技が格上げされるなら棒下ゾンダーランドはH難度になるんでしょうか?チョウ・シーションがG難度なのに!?この扱いではゾンダーランドはもちろんその発展系の技が演技されることはもう絶望的と言っていいのではないでしょうか。個人的にはもはや禁止技にされたのと変わり無いと感じます。まさに平行棒ならではの技だと思うのですが……とても納得できません。
    2020年03月06日 02:59
  • Ka.Ki.

    ゾンダーランドは本家本元の記事で散々やったのでそちらも参照していただきたいと思いますが、ほん転倒立はもう少し難度があってもいいかもしれませんね。
    2020年03月06日 20:45
  • ロン

    ゾンダーランドの過去記事見ました。オウム返しのような書き込みをしてすいませんでした。ほん転倒立の難度は不思議ですね、支持や車輪からの倒立に比べて楽なようにはあまり見えないのですが。
    2020年03月07日 02:27
  • マイコ

    横から失礼します。
    ほん転倒立は屈腕でもさばけてしまうのがB難度になっている原因と思っています。
    実際、ほん転倒立を伸腕でさばく場合は車輪よりもよっぽど難しいです。
    人によるでしょうが、個人的にはこんなイメージでいます。
    屈腕ほん転・・・B難度
    車輪・・・BよりのC
    伸腕ほん転・・・C難度
    棒上宙・・・DよりのC
    2020年03月07日 03:28
  • Ka.Ki.

    >マイコさん
    確かにほん転倒立はどうしても屈腕になってしまいますね。まれに伸腕の捌きを見ますが。最後のDよりのCは棒下ではなく棒上ですか。車輪より難しいのですね。
    2020年03月07日 22:22
  • マイコ

    本当に個人的な意見ですのでご参考程度で(汗
    棒下宙と棒上宙は向き不向きがあり微妙なところですが
    私にとっては棒下宙のほうが簡単でした、というか棒上宙はできませんでした、、、
    また減点なく実施する前提ならほん転よりも車輪のほうが簡単かと思います。
    ちょっと昔だとアメリカのガッツン選手がほん転を使っていましたが
    あのくらいの実施であればC難度でよいかと思っています。
    2020年03月08日 13:33
  • Ka.Ki.

    なるほど。人によりけりとはいえ車輪や棒下宙返り倒立よりもほん転の方が難しいこともあるのですね。平行棒の難度は簡単ではありませんね。

    ほん転倒立の捌きと言えば、このカン選手の実施が印象的です。
    https://www.youtube.com/watch?v=V7JkO51mGNg
    2020年03月08日 22:46
  • ロン

    こんな演技もあったんですね!両方の軸手のヒーリーなど見所が多いですが、これだけしっかり腕が伸びているほん転倒立なら棒上宙返りより高さが必要なのでその分大変な気がします。
    2020年03月09日 01:43
  • マイコ

    このほん転はすごいですね。
    うろおぼえですが昔(ウルトラCの時代)は屈腕と伸腕で明確に難度が分かれていたような気がします。
    1993年がどうだったか、これまたわからないですが
    いずれにしてもすごいですね!
    2020年03月12日 08:29
  • ロン

    マイコさん
    ありがとうございます。そうなんですか、つまり今は倒立時の肘の曲がりはEスコアのみで評価されているということになりそうですね。しかしそれなら全部の前振り倒立系(?)は肘が伸びた演技が基準ということに?ならなおさらほん転もC難度でいい気がしてしまいます…
    2020年03月17日 02:16
  • ロン

    連投失礼します。記憶違いだったらすいません、テハダはE難度だった気がするのですが…
    2020年03月26日 23:21
  • Ka.Ki.

    ご指摘ありがとうございます。訂正させていただきました。
    2020年03月28日 21:21