ニキータ・ナゴルニー - 2019年ロシアカップ:個人総合の演技

NAGORNYY Nikita (RUS)
2019 Russian Cup Penza AA


2019年ロシアカップ、個人総合優勝のニキータ・ナゴルニーの演技です。

Dスコア、Eスコア、ペナルティ(ND)の内訳が判っていません。よってDスコアとペナルティは手元の計算による非公式、Eスコアは決定点からの逆算となっています。ご注意ください。

#1 ゆか FX


1.リューキンTriple BackHIII
2.前方屈身2回宙返りひねりDouble Front Pk 1/2FII
3.前方伸身宙返り2回ひねりFront Lay 2/1DII
4.~前方かかえ込み2回宙返り+ Double FrontDII(CV:0.2)
5.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
6.~前方伸身宙返り1回ひねり+ Front Lay 1/1CII(CV:0.1)
7.~前方伸身宙返り3/2ひねり+ Front Lay 3/2CII
8.後方伸身宙返り2回ひねりBack Lay 2/1CIII
9.開脚座から力十字倒立Split Press to Japanese HdstCI
10.後方かかえ込み2回宙返り1回ひねりDouble Back 1/1DIII

D:6.5
E:8.500
Pen:0.1
Score:14.900

リューキンで1歩ラインオーバーがあったか。十字倒立の前のタンブリングは本来は新月面(E)だが、個人総合では難度を抑えている。一方で、難度なしの前とび1回ひねり正面支持臥を入れる余裕も。全体として演技をよくまとめる。


#2 あん馬 PH


1.逆交差倒立Back Scissor to HdstDI
2.ショーンSohnEII
3.Eフロップ4 FlopsEII
4.Eコンバイン2 Flops + R360EII
5.一把手上縦向き旋回Pommel LoopBII
6.ウ・グォニアンRussian Travel 3/3 720EIII
7.ロスRussian Travel 3/3 360DIII
8.マジャールMagyarDIII
9.シバドSivadoDIII
10.一把手上縦向き旋回倒立450°ひねり3/3移動下りP Loop to Hdst Travel 3/3 450EIV

D:6.3
E:8.566
Score:14.866

あん馬は大幅な難度アップを試みてきた。コンバインをE難度にし、ロスを新たに入れている。終末技もE難度でDスコアは6.3。今大会は種目別も制している。


#3 つり輪 SR


1.後方伸腕伸身逆上がり中水平支持Back Roll to MalteseFII
2.後方け上がり中水平支持Back Kip to MalteseEIII
3.ナカヤマBack Lever to CrossDII
4.屈身ヤマワキYamawaki PkDI
5.ヤマワキYamawakiCI
6.ホンマ十字懸垂Whippet to CrossDIII
7.後ろ振り上がり開脚上水平支持Back Uprise to Strd PlancheCIII
8.ほん転逆上がり倒立Felge to HdstCI
9.後ろ振り上がり倒立Back Uprise to HdstCI
10.後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり下りDouble Back 2/1EIV

D:6.0
E:8.600
Score:14.600

つり輪は従来構成。安定した演技で着地も止める。


#4 跳馬 VT


DEPenScore
ドラグレスクHdsp Double Front 1/25.69.36614.966

跳馬はドラグレスク。着地を軽く跳ねる程度にまとめ高いスコアを出す。


#5 平行棒 PB


1.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDII
2.シャルロBasket to 1 Rail HdstEIII
3.単棒ヒーリー1 Rail HealyEI
4.棒下宙返りひねり倒立Basket 1/2 to HdstEIII
5.後方車輪倒立Back Giant to HdstCIII
6.マクーツMakutsEI
7.ヒーリーHealyDI
8.ディアミドフDiamidovCI
9.ディアミドフひねり5/4 Diamidov to 1/4DI
10.前方かかえ込み2回宙返りひねり下りDouble Front 1/2FIV

D:6.4
E:7.433
Score:13.833

平行棒では乱れが出た。単棒ヒーリーで大きく肘を曲げてしまい、さらにヒーリーの後の正倒立ひねり(A)でバランスを崩し外に出てしまった。らしくないミスでスコアを落とす。


#6 鉄棒 HB


1.ヤマワキYamawakiDII
2.伸身トカチェフTkatchev LayDII
3.モズニクMoznikEII
4.アドラー1回ひねり片逆手Jam 1/1 to MGDIII
5.アドラーひねりJam 1/2DIII
6.トカチェフTkatchevCII
7.リンチLynchDII
8.ツォウ・リミンZou LiminCI
9.シュタルダーStalderBIII
10.後方伸身2回宙返り2回ひねり下りDouble Back Lay 2/1EIV

D:5.8
E:8.066
Score:13.866

アドラー1回ひねりで振り戻ってしまう。トカチェフ~リンチの連続もできなかったが、全体としては演技をまとめる。

Total Score:87.031 (Total D:36.6)
Combined Total:174.429
Rank:1st



予選、決勝ともに首位の完全優勝。多少のミスはもはや結果に響きません。予選でも87.398という高得点を出しており、今回も圧倒的な強さを見せつけました。特にあん馬のDスコアアップには驚かされます。合計Dスコアは36.6にまで達しました。

今大会は全6種目で種目別決勝にも進出。前半3種目はすべて優勝してしまうという無双ぶりも見せています。手元の集計ではその合計Dスコアはなんと36.8。種目別決勝は日程が2日間に分かれるため、参考記録といったところですが、これは今サイクルの世界最高ということになるはずです。

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