ダヴィド・ベルヤフスキー - 2019年ヨーロッパ競技大会:個人総合の演技

BELYAVSKIY David (RUS)
2019 European Games Minsk (BLR) AA


2015年に新設された新しい大会、ヨーロッパ競技大会の第2回がベラルーシのミンスクで開催され、個人総合ではダヴィド・ベルヤフスキー(ロシア)が優勝しています。演技構成を見ていきましょう。

#1 ゆか FX


1.コリバノフKolyvanovFIII
2.後方伸身宙返り3/2ひねりBack Lay 3/2CIII
3.~前方伸身宙返り1回ひねり+ Front Lay 1/1CII
4.後ろとびひねり前方かかえ込み2回宙返りひねりArabian Double 1/2DIII
5.前方伸身宙返り3/2ひねりFront Lay 3/2CII
6.フェドルチェンコFedorchenkoCI
7.力十字倒立Press to Japanese HdstBI
8.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
9.~前方伸身宙返りひねり+ Front Lay 1/2BII(CV:0.1)
10.後方伸身宙返り3回ひねりBack Lay 3/1DIII

D:5.5
E:8.100
Pen:0.3
Score:13.300

久しぶりにコリバノフを見せるが大きく弾かれる。予選はDスコア5.8であり、決勝では連続技の難度を抑えていた。終末技も着地が大きく動いた。


#2 あん馬 PH


1.逆交差倒立Back Scissor to HdstDI
2.横向き旋回CircleAII
3.ショーンSohnEII
4.Eコンバイン2 Flops + R360EII
5.ウ・グォニアンRussian Travel 3/3 720EIII
6.ロスRussian Travel 3/3 360DIII
7.Eフロップ4 FlopsEII
8.マジャールMagyarDIII
9.シバドSivadoDIII
10.一把手上縦向き旋回倒立下りP Loop to HdstCIV

D:5.8 (EGR IV:0.3)
E:8.433
Score:14.233

あん馬もマジャール・シュピンデルを抜くなど難度は抑え気味だが、この個人総合決勝では終末技もC難度になりDスコアを落としている。


#3 つり輪 SR


1.後ろ振り上がり中水平支持Back Uprise to MalteseEIII
2.後ろ振り上がり開脚上水平支持Back Uprise to Strd PlancheCIII
3.アザリアンBack Roll to CrossDII
4.ヤマワキYamawakiCI
5.屈身ヤマワキYamawaki PkDI
6.ホンマ十字懸垂Whippet to CrossDIII
7.ほん転逆上がり倒立Felge to HdstCI
8.後ろ振り上がり倒立Back Uprise to HdstCI
9.後方車輪倒立経過Back Giant thru HdstBI
10.後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり下りDouble Back 2/1EIV

D:5.6
E:8.333
Score:13.933

中技は従来構成だが、終末技を新月面にしてDスコアを上げている。着地もまずまず。


#4 跳馬 VT


DEPenScore
ル・ユーフTsukahara Double Pk5.68.93314.533

跳馬はル・ユーフ。着地が低くなったが何とか堪えた。


#5 平行棒 PB


1.棒下宙返りひねり倒立Basket 1/2 to HdstEIII
2.棒下宙返り倒立Basket to HdstDIII
3.リチャードFront Uprise DiamidovEII
4.前振り上がりひねり倒立Front Uprise 1/2 to HdstEII
5.チッペルトTippeltDIII
6.バブサーBhavsarEIII
7.後ろ振り上がり前方屈身宙返り支持Back Uprise Front Pk to SupDII
8.ヒーリーHealyDI
9.ピータースBack Toss 1/4 to HdstDI
10.前方かかえ込み2回宙返りひねり下りDouble Front 1/2FIV

D:6.6
E:8.833
Score:15.433

おそらく2017年以降で最高となるDスコア6.6のフル構成。最初の棒下ひねり倒立は、これまで3/4ひねりで行うことがあったが、替えてきている。着地をピタリと止める。


#6 鉄棒 HB


1.ツォウ・リミンZou LiminCI
2.アドラー1回ひねり逆手Jam 1/1 to UGEIII
3.アドラーひねりJam 1/2DIII
4.伸身トカチェフTkatchev LayDII
5.リンチLynchDII
6.ヤマワキYamawakiDII
7.後方浮腰回転後ろ振り出し順手背面懸垂Stoop in to Back TossCIII
8.シュタイネマンSteinemanBIII
9.シュタルダーStalderBIII
10.後方伸身2回宙返り1回ひねり下りDouble Back Lay 1/1DIV

D:5.5
E:8.533
Score:14.033

順手背面車輪(D)を抜き、ケステ(C)も倒立まで決まらなかったためDスコアは低くなっているが、アドラー1回ひねりを逆手にして難度アップを図っている。着地もほぼ止める。

Total Score:85.465 (Total D:34.6)
Rank:1st



久々の個人総合6種目であったと思いますが、持ち前の安定した演技で見事に優勝を飾りました。難度を抑えながらも、予選8位から猛追してきたオレグ・ベルニャイエフ(ウクライナ)をかわし切っています。

予選と比べるとゆか、あん馬、鉄棒で難度を抑えており合計Dスコアは34.6に留まっていますが、難度を上げた種目もあり予選では35.4と自己最高の水準でした。27歳とベテランの域に入りましたが、まだまだいけるところを見せつけています。

この記事へのコメント

  • マイコ

    アブリャジン選手に続きベルヤフスキー選手も復活ですね。
    アブリャジン選手が床、吊り輪、跳馬、ベルヤフスキー選手が鞍馬、平行棒、鉄棒に強く
    見事にお互いを補完しあう形なので
    オリンピックの4-3-3ルールに向けて盤石な状態を築きつつありますね。
    2019年07月05日 01:16
  • Ka.Ki.

    ナゴルニー選手、ダラロヤン選手にその2人のチームとなるとかなり強力ですね。
    2019年07月05日 22:40