ついにヨネクラ

Yonekura on VT


先日のFIG通達により、跳馬の伸身カサマツ5/2ひねり、いわゆるロペスハーフについにヨネクラの名前が付きました。

過去この技を試合で成功させた選手は少なくなく、誰の名前が付くか常に注目されてきた技の一つでした。これまでの経過を簡単に振り返ってみましょう。


最初に試合で成功させたのはヤン・ハクソン(韓国)であったと思います。2014年のコリアアップで実施しました。2011年世界選手権・東京大会で前転とび前方伸身宙返り3回ひねりを発表した際、名前はヤン1がいいという旨の発言をしており、すでにロペスハーフをヤン2とすることを見据えていました。多くのファンもそうなるものだと思ったいたのではないでしょうか。

しかし、当時は新技に名前が付く大会はオリンピックや世界選手権、ワールドカップ、大陸選手権に限られており、コリアカップでは名前が付くことはありませんでした。同年の世界選手権・南寧大会でも挑戦しますが、尻もちを突いてしまい名前は付かず。なお、FIG公認の国際大会であれば名前が付くということになったのは奇しくも2015年のFIG通達からとなります。



その後、中国では程然屈瑞陽蘭星宇といった選手が国内大会で実施していますが、国際大会での発表には至りませんでした。動画は2015年の中国選手権における程然の実施。かなりの完成度であったと思います。



日本では小倉佳祐が嚆矢でした。2015年のNHK杯や全日本種目別選手権で成功。同年のワールドチャレンジカップ・オシエク大会に出場し、名前を付ける絶好のチャンスに恵まれましたが、残念ながら立つことはできませんでした。



2018年に入り、米倉英信が高い精度でロペスハーフを跳ぶようになり、国際大会の出場機会も得るようになります。2018年ワールドチャレンジカップ・パリ大会では転倒してしまいましたが、種目別ワールドカップ・コトブス大会ではついに立つことに成功。予選のこの実施で名前が付くことは確実と思われました。



しかし、FIG通達ではコトブス大会ではなく、2019年の種目別ワールドカップ・メルボルン大会で成功したものとされました。ちなみにコトブス大会予選のEスコアは8.766、メルボルン大会のEスコアは8.525です。


動画でもコトブス大会の実施の方がいいように見えますが、ともあれ日本人の名前が付いたのは喜ばしいことです。メルボルン大会から1か月後のドーハ大会ではヤン・ハクソンがEスコア9.300のロペスハーフを決めており、米倉としては間一髪といったところでした。


米倉はこの跳越を武器に種目別ワールドカップシリーズを通じての2020年東京オリンピック出場を目指しています。2年に渡るシリーズの折り返しとなる現時点でのランキングは5位ですが、上位選手が2019年世界選手権を通じてオリンピック出場を決めていけばチャンスが巡ってきます。2019年11月のコトブス大会から再開されるシリーズに注目です。

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