2018年ワールドカップ・コトブス大会:種目別ゆかの演技

2018 Individual Apparatus World Cup Cottbus (GER) EF FX


いよいよ2020年東京オリンピックの出場資格を懸けたスペシャリストたちの戦いが始まります。今週は種目別ワールドカップ・コトブス大会の決勝の演技を見ていきたいと思います。まずはゆかです。

DOLGOPYAT Artem (ISR)


1.サパタDouble Front 3/2GII
2.前方伸身宙返り1回ひねりFront Lay 1/1CII
3.~前方伸身宙返り5/2ひねり+ Front Lay 5/2EII(CV:0.1)
4.後方伸身2回宙返り2回ひねりDouble Back Lay 2/1FIII
5.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
6.~前方伸身宙返り2回ひねり+ Front Lay 2/1DII(CV:0.2)
7.後方伸身宙返り3/2ひねりBack Lay 3/2CIII
8.~前方伸身宙返り3/2ひねり+ Front Lay 3/2CII
9.フェドルチェンコFedorchenkoCI
10.後方かかえ込み2回宙返り2回ひねりDouble Back 2/1EIII

D:6.6
E:8.200
Score:14.800

以前にシライ/グエン(F)を入れたDスコア6.6を使っていたが、その部分をなんと伸身新月面にしている。あまり着地を止めるタイプではないが、前方5/2などは見事に止めてくる。最後の新月面は低い着地になり大きく前に踏み出したが、Dスコアで勝ち切った。


SCHMIDT Casimir (NED)


1.前方かかえ込み2回宙返りひねりDouble Front 1/2EII
2.前方屈身2回宙返りDouble Front PkEII
3.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
4.~前方伸身宙返りひねり+ Front Lay 1/2BII(CV:0.1)
5.前方伸身宙返り2回ひねりFront Lay 2/1DII
6.~前方伸身宙返り1回ひねり+ Front Lay 1/1CII(CV:0.1)
7.フェドルチェンコFedorchenkoCI
8.開脚座から力十字倒立Split Press to Japanese HdstCI
9.後方かかえ込み2回宙返り1回ひねりDouble Back 1/1DIII
10.後方伸身宙返り3回ひねりBack Lay 3/1DIII

D:5.9
E:8.600
Score:14.500

Dスコアはそこまで高くないが、終盤に月面を入れてくるなど2回宙返り系に強さがある。全体的に着地をよくまとめEスコアで2位に食い込む。


YULO Carlos Edriel (PHI)


1.前方屈身2回宙返りひねりDouble Front Pk 1/2FII
2.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
3.~前方伸身宙返り5/2ひねり+ Front Lay 5/2EII(CV:0.2)
4.後方伸身宙返り7/2ひねりBack Lay 7/2EIII
5.~前方伸身宙返りひねり+ Front Lay 1/2BII(CV:0.1)
6.後方伸身宙返り2回ひねりBack Lay 2/1CIII
7.開脚座から力十字倒立Split Press to Japanese HdstCI
8.前方伸身宙返り1回ひねりFront Lay 1/1CII
9.~前方伸身宙返り2回ひねり+ Front Lay 2/1DII
10.後方伸身宙返り3回ひねりBack Lay 3/1DIII

D:6.2
E:8.300
Score:14.500

予選はEスコア8.700を出して2位通過だったが、決勝ではやや着地が決まらなかったか。Dスコアは当初6.3が表示されるが修正される。


4th REMUTA Felix (GER)


1.前方屈身2回宙返りひねりDouble Front Pk 1/2FII
2.前方伸身宙返り1回ひねりFront Lay 1/1CII
3.~前方伸身宙返り5/2ひねり+ Front Lay 5/2EII(CV:0.1)
4.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
5.~前方伸身宙返り2回ひねり+ Front Lay 2/1DII(CV:0.2)
6.後方かかえ込み2回宙返り2回ひねりDouble Back 2/1EIII
7.後方伸身宙返り3/2ひねりBack Lay 3/2CIII
8.~前方伸身宙返り3/2ひねり+ Front Lay 3/2CII
9.エンドーEndoBI
10.後方伸身宙返り3回ひねりBack Lay 3/1DIII

D:6.2
E:8.133
Score:14.333

グループIがエンドーという個性的な構成。難度の高いひねり技やその組合せを使うが、着地が全体的に決まらない。最後は止めた。


5th NGUYEN Marcel (GER)


1.後方伸身2回宙返り2回ひねりDouble Back Lay 2/1FIII
2.前方屈身2回宙返りひねりDouble Front Pk 1/2FII
3.前方伸身宙返り2回ひねりFront Lay 2/1DII
4.~前方伸身宙返り1回ひねり+ Front Lay 1/1CII(CV:0.1)
5.後方かかえ込み2回宙返り2回ひねりDouble Back 2/1EIII
6.後方伸身宙返り2回ひねりBack Lay 2/1CIII
7.開脚座から力十字倒立Split Press to Japanese HdstCI
8.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
9.~前方伸身宙返りひねり+ Front Lay 1/2BII(CV:0.1)
10.後方かかえ込み2回宙返り1回ひねりDouble Back 1/1DIII

D:6.2
E:8.066
Score:14.266

最初に伸身新月面、続いて屈身ダブルひねりとF難度を続ける。中盤に新月面、終末技も月面と盛りだくさんの構成でリザーブからの出場とは思えない全開ぶりを見せる。最後の着地が低くなり前に大きく踏み出してしまった。


6th SORAVUO Emil (FIN)


1.後方かかえ込み2回宙返り2回ひねりDouble Back 2/1EIII
2.前方伸身宙返り1回ひねりFront Lay 1/1CII
3.~前方伸身宙返り2回ひねり+ Front Lay 2/1DII(CV:0.1)
4.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
5.~前方伸身宙返り3/2ひねり+ Front Lay 3/2CII(CV:0.1)
6.後方伸身宙返り2回ひねりBack Lay 2/1CIII
7.開脚座から力十字倒立Split Press to Japanese HdstCI
8.前方伸身宙返りFront LayBII
9.~前方伸身宙返りひねり+ Front Lay 1/2BII
10.後方伸身宙返り3回ひねりBack Lay 3/1DIII

D:5.5
E:8.700
Score:14.200

最初に高さのある素晴らしい新月面を見せる。十字倒立の前のコレオグラフもユニーク。Dスコアは高くないが全ての着地をほぼ決めて決勝進出者では最も高いEスコアを出す。


7th ONDER Ahmet (TUR)


1.前方屈身2回宙返りひねりDouble Front Pk 1/2FII
2.前方伸身宙返り2回ひねりFront Lay 2/1DII
3.~前方伸身宙返りひねり+ Front Lay 1/2BII(CV:0.1)
4.後方かかえ込み2回宙返り2回ひねりDouble Back 2/1EIII
5.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
6.~前方伸身宙返り1回ひねり+ Front Lay 1/1CII(CV:0.1)
7.後方伸身宙返り3/2ひねりBack Lay 3/2CIII
8.~前方伸身宙返り3/2ひねり+ Front Lay 3/2CII
9.開脚座から力十字倒立Split Press to Japanese HdstCI
10.後方かかえ込み2回宙返り1回ひねりDouble Back 1/1DIII

D:5.9
E:8.033
Score:13.933

世界選手権より少し難度を抑えた。いくつかの着地で大きく動いてしまいEスコアが伸びなかった。


8th FRASCA Loris (FRA)


1.前方伸身宙返り5/2ひねりFront Lay 5/2EII
2.シュピンデル・ゴゴラーゼ1/1 Spindle to GogoladzeDI
3.ゴゴラーゼGogoladzeCI
4.前方かかえ込み2回宙返りDouble FrontDII
前方伸身宙返りFront LayBII
5.~前方伸身宙返り2回ひねり+ Front Lay 2/1DII(CV:0.1)
6.後方伸身宙返り5/2ひねりBack Lay 5/2DIII
7.~前方伸身宙返り1回ひねり+ Front Lay 1/1CII(CV:0.1)
8.後方伸身宙返り3/2ひねりBack Lay 3/2CIII
9.~前方伸身宙返り3/2ひねり+ Front Lay 3/2CII
10.後方伸身宙返り3回ひねりBack Lay 3/1DIII

D:5.9
E:7.700
Score:13.600

ひねり技が主体の構成。着地が全体的に大きく動く。



演技構成に選手の個性が出ていて面白く見られた決勝でした。いずれにしても着地が重要であることに変わりはなく、世界選手権と同様、着地が動くとどんどんEスコアは引かれていくという印象です。

そうなるとドルゴピャットのようにDスコアで攻めるか、シュミットのようにEスコアを稼ぐかということになります。特にシュミットは同じくらいのDスコアの選手が固まる中、実施で頭一つ抜きだしました。

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