2018 Worlds TF Review
2018年世界選手権・ドーハ大会の団体決勝は中国が優勝、ロシアが2位、日本は3位という結果となりました。日本としては3位までに与えられる2020年東京オリンピックの団体出場資格は確保したものの、中国、ロシアとの差は大きく、課題を残す結果となりました。団体決勝の得点について振り返っていきたいと思います。
あらためて3チームの結果を確認しておきましょう。中国、ロシア、日本の決定点とDスコアは以下のとおりです。
中国 (CHN) | |||||||
FX | PH | SR | VT | PB | HB | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
鄧書弟 | 14.166 | 14.466 | 14.800 | ||||
5.9 | 6.0 | 6.2 | |||||
林超攀 | 13.966 | 14.566 | 15.133 | 13.700 | |||
6.1 | 5.6 | 6.4 | 6.2 | ||||
孫煒 | 13.066 | 14.341 | 14.900 | 14.200 | |||
6.0 | 5.9 | 5.6 | 6.0 | ||||
肖若騰 | 12.666 | 14.166 | 14.066 | 14.966 | 12.600 | ||
5.7 | 6.1 | 5.7 | 5.6 | 5.7 | |||
鄒敬園 | 14.666 | 16.200 | |||||
6.1 | 7.0 | ||||||
Total | 40.798 | 41.898 | 42.873 | 44.432 | 46.133 | 40.500 | 256.634 |
17.7 | 18.2 | 17.6 | 16.8 | 19.6 | 17.9 | 107.8 | |
ロシア (RUS) | |||||||
FX | PH | SR | VT | PB | HB | ||
BELYAVSKIY | 14.066 | 14.700 | 13.700 | ||||
6.1 | 6.4 | 5.7 | |||||
DALALOYAN | 14.666 | 14.533 | 15.066 | 13.800 | 13.966 | ||
6.2 | 5.9 | 5.6 | 6.4 | 5.7 | |||
KUKSENKOV | 13.266 | ||||||
5.7 | |||||||
LANKIN | 13.933 | 14.600 | 14.466 | ||||
6.4 | 6.1 | 5.2 | |||||
NAGORNYY | 14.6 | 13.133 | 14.558 | 15.033 | 14.766 | 13.733 | |
6.4 | 5.9 | 6.0 | 5.6 | 6.4 | 5.8 | ||
Total | 43.199 | 40.465 | 43.691 | 44.565 | 43.266 | 41.399 | 256.585 |
19.0 | 17.7 | 18.0 | 16.4 | 19.2 | 17.2 | 107.5 | |
日本 (JPN) | |||||||
FX | PH | SR | VT | PB | HB | ||
内村航平 | 14.133 | 14.200 | 14.500 | 14.400 | |||
5.9 | 5.7 | 6.3 | 6.3 | ||||
白井健三 | 14.933 | 14.966 | 13.966 | ||||
6.8 | 5.6 | 5.8 | |||||
萱和磨 | 14.300 | 14.000 | 14.166 | 14.366 | |||
5.8 | 6.0 | 6.1 | 5.2 | ||||
谷川航 | 12.866 | 13.600 | 14.183 | 14.800 | 14.566 | ||
5.9 | 5.8 | 6.0 | 5.6 | 6.2 | |||
田中佑典 | 11.566 | 14.233 | |||||
5.4 | 6.0 | ||||||
Total | 42.099 | 41.733 | 42.549 | 44.132 | 40.632 | 42.599 | 253.744 |
18.5 | 17.7 | 17.8 | 16.4 | 17.9 | 18.1 | 106.4 |
あん馬スタートだった日本はミスのない順調な滑り出しを見せ、前半3種目目の跳馬を終えた時点では暫定トップの位置に付けていました。しかし平行棒で大きなミスが出ると、ゆかでもミスがあり終わってみれば、中国とロシアの2チームにかなりの差を付けられました。負傷者が相次いだという事情もありましたが、2020年東京オリンピックに向けてはDスコア、Eスコアともに相当強化する必要がありそうです。
中国・タイシャン社製の器械に苦しんだことも繰り返し報じられました。器械はどのチームも同じ条件ではありますが、日本は特にゆかに合わせるのに苦しみ、団体決勝で演技をした白井、萱、谷川航の3人はいずれも構成を抑えて演技に臨むことになりました。同社製の器械は東京オリンピックでも採用される可能性があることも報じられています。対策が必要になりそうです。
ここからは完全にタラレバになります。日本にもミスがありましたが、中国やロシアもノーミスというわけではありませんでした。特に中国は大きなミスをいくつか出しています。日本がノーミスであれば、あるいは3チームがミスなく演技を揃えていれば、結果はどうだったのでしょうか。
かなり無理のある仮定になりますが、ここでは以下のような明確な難度の取りこぼしや実施の減点がどれだけになるか計算してみたいと思います。
● Dスコア
・予定していたと思われる難度の取りこぼし(予め難度を抑えていたと思われるものは含まない)
● Eスコア及びペナルティ(ND)
・落下(1.0)
・転倒(1.0)
・難度不認定となった技の実施(0.5)
・鉄棒の振り戻り(0.5)
・ラインオーバー
結果は以下のようになりました。表中、"E"はEスコア及びペナルティ(ND)となります。
CHN | ||||||||||||||
FX | PH | SR | VT | PB | HB | Total | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
D | E | D | E | D | E | D | E | D | E | D | E | D | E | |
鄧書弟 | - | 0.1 | - | - | - | - | ||||||||
林超攀 | - | 0.1 | - | - | - | - | - | 0.5 | ||||||
孫煒 | 0.2 | 1.0 | - | - | - | - | - | - | ||||||
肖若騰 | 0.2 | 1.0 | - | - | - | - | - | - | 0.4 | 1.0 | ||||
鄒敬園 | - | - | - | - | ||||||||||
Total | 0.2 | 1.2 | 0.2 | 1.0 | - | - | - | - | - | - | 0.4 | 1.5 | 0.8 | 3.7 |
RUS | ||||||||||||||
FX | PH | SR | VT | PB | HB | Total | ||||||||
D | E | D | E | D | E | D | E | D | E | D | E | D | E | |
BELYAVSKIY | - | - | - | - | - | - | ||||||||
DALALOYAN | - | - | - | - | - | - | - | 1.0 | - | - | ||||
KUKSENKOV | 0.3 | - | ||||||||||||
LANKIN | - | 0.3 | - | - | - | - | ||||||||
NAGORNYY | - | 0.1 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - | ||
Total | - | 0.4 | 0.3 | - | - | - | - | - | - | 1.0 | - | - | 0.3 | 1.4 |
JPN | ||||||||||||||
FX | PH | SR | VT | PB | HB | Total | ||||||||
D | E | D | E | D | E | D | E | D | E | D | E | D | E | |
内村航平 | - | - | - | - | - | - | - | - | ||||||
白井健三 | - | - | - | - | - | - | ||||||||
萱和磨 | - | - | - | - | - | - | - | - | ||||||
谷川航 | - | 1.3 | - | - | - | - | - | - | - | - | ||||
田中佑典 | 0.9 | 1.5 | - | - | ||||||||||
Total | - | 1.3 | - | - | - | - | - | - | 0.9 | 1.5 | - | - | 0.9 | 2.8 |
中国はゆかや鉄棒でかなりミスが出ています。6種目合わせるとDスコアで0.8、Eスコアで3.7の合計4.5点ほどを失っていることになります。ロシアは3チームの中では最もミスが少なかったと言えるでしょう。ククセンコフのあん馬はDスコア6.0を予定していたものとしました。
これらの失点を団体決勝の得点にプラスすると結果は以下のようになりました。
D | Total | |
---|---|---|
CHN | 108.6 | 261.134 |
RUS | 107.8 | 258.285 |
JPN | 107.3 | 257.444 |
というわけで3チームともミスがなければ中国が圧勝という結果になりました。日本だけがノーミスであれば257.444で優勝していたことになりますが、これは言い換えれば中国、ロシアにミスがない限り現在の自力では勝てないということになります。
やはり日本はDスコア、Eスコアの双方をアップさせなければなりません。特にEスコアは今大会高い評価を得たロシアの演技を研究し、構成や実施を徹底的に見直す必要があるように思えます。2019年は本来であればオリンピックに向けた構成を固めていかなければならない段階であり、Dスコアの強化も急務です。どちらも簡単なことではありませんが、自国開催というまたとない舞台で最高の演技を見せるため日本の底力に期待したいと思います。
この記事へのコメント
もやし
鉄棒のEスコアは肘と膝の曲がりを容赦なく引いている印象でした。日本の選手が得意で現在主流となっているコバチ系の技を膝を完璧に伸ばした抜きから実施するのは相当難しいと思いますので、日本の選手達にとってはかなり厳しい採点に感じたのではないでしょうか。
白井の登場で床、跳馬の弱さが解決されたのも束の間でしたね。跳躍の高さで演技をしている選手が膝を痛めていない状態の谷川兄だけでは、今回のように器具が合わない場合この2種目は鬼門になりかねません。
それから平行棒は手の握り替えやずらしに対する取り組みが中国とロシアに比較すると甘いと思います。1回につき0.1の減点でも3人分重なればかなりの差になります。
また、白井の床は宙返りの空中姿勢で減点要素が多く、着地を全て止め切るくらいでないといくら高いDスコアを持っていても大きな差をつけられないと思います。ひねり技の足先の乱れを今更直すのは相当困難でしょうから、彼が居ない代表を考える必要もあると思います。
今回の採点傾向なら野々村、谷川弟、千葉あたりが代表に欲しいですね。
この3人は線が綺麗でEスコアで勝負できますし、弱点になりそうな種目を補える力も持っていると思います。
joshiki
じつは以前から私が気になって事がありまして…
日本の求める美しい体操はEスコアを取りにくいのではないか?という気がしています。
既に投稿されたコメントと重なりますが、ゆか、跳馬では跳躍の高さ、鞍馬では腰の高さ、鉄棒では肘の曲がり、吊り輪では静止位置、平行棒では握り直しを重視した採点がされていたと思います。
日本人の得意とする技や捌きでは減点されやすいと感じました。これは偏見かもしれませんが…
的外れかもしれませんが、私見を書かせていただきます。
鉄棒を例に取ると日本が目指すのは内村航平選手の様な手放し技の空中姿勢(膝の緩みすらない姿勢、空中でひねり切るなど)だと思います。しかし、日本の体操選手は空中姿勢について減点は最小限に留められ、これ以上質を目指しても採点への影響は少なく見えます。極端に言えばこの辺りの実施がもう少し悪くても採点に影響のない印象があります。
日本人が使う技と違うので一概に言えないのですが、リンチ、モズニクを実施する選手の減点が少ないのは、空中姿勢やひねりの地点よりも掴む際の肘の曲がりが小さいからだと言えるのではないかと思います。
個人的には現在の世界の選手がやっているリンチ、モズニクの実施はひねりのタイミングに疑問を感じていてあまり好きではないですし、この辺りの減点を厳しくしてほしいです。
跳馬でもドラグレスクの足割れの減点よりも、シライ/キムヒフンで高さが出ない減点の方が大きく見えます。
現状日本が上を狙うにはこういった減点の少ない技や捌きを実施する事が求められているのではないかと思うのです。
長文失礼しましたm(_ _)m
タミ
今回の世界選手権を見て思ったことを素人目線で書かせていただきます。ロシアや中国の強さは当然感じたのですが、日本チームの平行棒の点が15点台が一人も出なかったことに驚きました。国内の選考会では15点前後の得点を出す選手がチラホラいました。でも、今回のドーハでは予選の田中選手が最も高くて14.8くらい…団体決勝の内村選手の実施も良かったと思うのですが14点中盤。手ずらし、握りかえなどの減点が指摘されてますが、本当にこれだけなのかなあと感じ、構成でも減点されやすい技(モリスエ、ベーレなど)を日本選手が使っているため?とも感じました。日本選手のモリスエ、ベーレなどの実施は良いように思うのですが、これでも減点されるなら今後、こういった技が使われなくなってしまうのでは…と思っています。
種目別の鉄棒においても内村選手の実施は素晴らしかったのに、1位のゾンダーランド選手(離れ技の足割れが目立つ)のEスコアと大差がなかった。シート系にひねりが加わるような技(アドラー1回ひねりなど)が倒立に完全にはまっていなければ容赦なく0.3減点されているのかな?と。そうだとすれば、選手は今後シート系にひねりが加わる技を実施しなくなっていくのでは…と感じました。選手は、減点のされ方が少ない技を選ぶようになると思いますし、そうなると将来的に演技構成が似通ってくるのかな?と。
toolucky
団体戦は非常に厳しい結果になりましたね。
そこで気になったのが、東京オリンピックで採用される「団体4人制」です。このことがニュースになった時、「オールラウンダーの多い日本に有利」と伝えられていた気がするのですが、実際どうでしょうか?
中国とロシアは、予選で3人が6種目を演技し、3人とも8位以内に入っています。林超攀、ベルヤフスキーが個人総合決勝に進めないほどでした。
4人制では中国・ロシア有利がより顕著になるのではと心配してしまいます。
Ka.Ki.
内村選手に頼るしかないという現実は厳しいですね。
鉄棒の膝のゆるみなどは一朝一夕にはなかなか難しいかもしれません。平行棒の握り替えなどは徹底的に取り組む必要があると思います。
白井選手のいない代表も考えにくいとは思いますが、難度で稼ぐタイプだけに今大会のようにDスコアも抑え込まれると非常に厳しいものがあります。
まずは国内の大会で同じような採点をしていき、代表選考に活かすことですかね。
Ka.Ki.
いつもご覧いただきありがとうございます。
いずれもご指摘のとおりだと思います。実施には美しさだけでなく、正確性、安定性、熟練性、雄大性といったものが等しく求められていると思います。日本は美しさにこだわりすぎてきたのかもしれません。それも得意な部分だけ。
採点傾向にあった構成を模索しなければならないことは内村選手も帰国会見で発言していましたね。
Ka.Ki.
いつもご覧いただきありがとうございます。
平行棒の2回宙返り技は実施が減って久しいですね。握り替えや手のずらしはやった回数だけ引かれるので大きいと思います。
鉄棒のひねり系は本当に厳しいです。にわかに順手背面車輪の実施が増えるなど影響が出ています。あまり同じような構成ばかりになるのも問題がありますけどね。
Ka.Ki.
いつもご覧いただきありがとうございます。
4人制や実施重視で日本が有利というのも今は昔ですね。短期間でここまでオールラウンダーやEスコアを強化してくる中国、ロシアもすごいのですが。
ご心配にはまったく同感です。
伸身ローチェ
マイコ
オールラウンダー重視で実施重視というのが日本の特徴でしたが
その両方において、今では中国とロシアに遅れが出てしまったという感想です。
辛いことに、難度では引き離されたままで、です。
採点規則に適用するよう
ロシアやアメリカは床の着地を毎回かかとを揃える意識を身に着けています。
平行棒の握り替えや吊り輪の手首の巻き込みも海外選手はしっかり意識しています。
昔ながらの美しい体操を実施するだけではなく
その時代において求められた実施を行う必要がある、
というのを今回の大会ではひしひしと感じました。
これからの2年でこの遅れをどこまで取り戻せるか
非常に厳しい戦いが始まったという状況ですが
日本コーチ陣は今回の結果を教訓にして
細かい減点を無くすことに注力してほしいと思います
Ka.Ki.
これまで、DスコアとEスコアの兼ね合いを最も熟知し、常に最高の決定点を導き出してきたのが内村選手であったと思います。その慧眼には大いに期待したいです。
よく分かりませんが、減点の基準を選手が把握していない、と思しき発言があったということでしょうか?
Ka.Ki.
本当に厳しい現実が顕わになってしまいましたね。仰るとおり、細かな減点を一つ一つ愚直につぶしていくことが大事だと思います。
伸身ローチェ
書き間違えました。ルールブック上の文面についてではなくEスコアの出方をみて予想と違った、新ルールへの対応が課題である。というような発言を見たことがあったのです。
もちろん選手は減点される可能性、その数字も考え構成を組み立てると思いますが、例えば「肘のゆるみ(吊り輪や平行棒)」ですとか「跳躍の雄大さがない(床や跳馬)」などの項目がEスコアの採点基準にあったはずです。しかし「自分の演技では肘がちょっとだけ緩むけどこれは減点になるのかな」とか「雄大な跳躍の基準の高さってどのくらいだろう」というのがもしもはっきり周知されていないと最悪の場合「Eスコアの取られ方を誤解していたせいで演技構成を間違え順位が下がった」何てことも起こり得ますし、さらにEスコアの内訳が明かされるわけではない現在ではその軌道修正すらできないこともあるのかな、と。
また2017年ルールになってからスペシャリストの「床での組み合わせのない後方伸身宙返り2回ひねり」をよく見るようになったと思います。1シリーズでC難度一つのみの実施は2016年以前ではトップでは珍しかったのではないかと。それだけ減点を避けるように構成を変えている印象を受けます。
10点満点制の廃止直後は床でもあん馬でもBスコアが9点台というのが多かったですが、だんだん9点台はめったに見られない好スコアになり、現在は落下がなくても7点台というのが当たり前にみられるようになりました。もちろん減点幅が大きくなったからなのですが技の難度加点はそこまで大きく変わっていません。なので徐々に実施重視の構成に変えていく必要があったことでしょう。それだけでも今まで育ててきた感覚が狂うこともあるかもしれないのにその新ルールの把握がさらに負担となっているとしたら選手の皆さんが辛いのではと思ったのです。
Ka.Ki.
alchemist
また、コメントされている方々が、東京五輪の日本チームのことを心配しているのだなあと感じました。
今回の世界選手権での男子選手の活躍や健闘には(女子選手に対してもですが)ひとまず拍手を
送りたいです。
団体や個人総合で金メダル争いを演じた中国やロシアの選手が高い完成度で得点を重ねたのは、
内村選手をはじめ、日本の美しい体操に追いつき追い越そうと努力を重ねてきた結果であり、これは敬意を払うべきですね。
彼らの先を行くためにも、日本の選手にはこれからEスコアーで跳馬以外の種目でもコンスタントに9点以上
取れる演技を期待したいところです。10技行う種目であれば、それぞれの減点を0.1以下にとどめるという
ことになるのでしょうか。これは非常に難しい課題かもしれませんが、減点がなければ10点なのですから
もともと不可能ではないことは明らかです(富士通の3Dセンシングを駆使するなどすれば日本にとって有利なのでは)。
本気で挑戦する価値はあり、相手を意識する必要もないでしょう。Dスコアー6.0、Eスコアー9.0以上も取れば
いくつもメダルが狙えるのではないかと思っています。
そのような高いEスコアーを得るためにも、監督やコーチの力量は不可欠ですね。
コメントが長くなり申し訳ありません。
ナダル
日本も悪くないのですが、中国と比べると見劣りしてしまいます。
このあたりもEスコアの差の原因になったのではと予想します。
※肖若騰選手のドミトリエンコはバーの上でほぼ伸身の体の開きを見せており理想的な捌きです。
今後日本は理想的な捌きを目指すか、できないのであれば別な技に
差し替えるといった対策が必要になると思います。
Ka.Ki.
日本の体操についていろいろなご意見を拝見させていただき、私も感心することしきりです。
跳馬以外でEスコア9.0はさすがに簡単ではないと思いますが、それくらいのつもりで構成や実施を見直さなければならないでしょうね。実際に9.4以上を出している選手もいるのですから。
Ka.Ki.
肖若騰選手は2回宙返り技を2つも入れながら個人総合ではEスコア9.133を出してきましたからね。日本が大いに研究しなければならない部分であると思います。
太一
Dスコア、Eスコアともに上げなければならない課題がはっきりしますね。
中でも日本がアドバンテージを持っていたEスコアについて、一体操ファンとしての所感を書かせていただきます。
大会前に中国と日本の得点分析から、中国の方がEスコアを中心にトータルで2点強上だと判断していたので今回の団体はあまり多くを望めないと思っていましたが、結果的には実質約3.7も離されてしまったということですね。
また、ロシアについてはあまり研究していなかったのですが、ここまでEスコアを高めていたことには衝撃を受けました。
上記で管理人さんが述べられていましたが、実施に対する評価は美しさだけではなく、正確性、安定性、熟練性、雄大性が求められていることを認識しておくことは非常に重要なことだと思います。
この観点から中国の強さを語ろうとするとシャオルオテン、ツォウジンヤンはもちろんですが、ソンウェイを挙げたいと思います。
彼はDスコアは際立って高いわけではないものの非常に高い実施の評価を得て、高いDスコアを持つ選手を上回る得点を獲得しています。
その実施には求められる要素を全て備えていると感じます。
例えば鉄棒のトカチェフ等の離れ技は雄大で、バーをキャッチした時の足の位置が非常に高く次のスウィングへよどみなく繋げています。その間体線はつま先までまっすぐに保たれ一糸乱れない。
個人総合優勝のダラロヤンにも同様の高い技術を見ることができます。
日本選手の実施も高水準であるとは思いますが、やはり中国、ロシアと比較すると美しさ以外の要素が不十分ではないかと感じています。
中国はここ数年「日本の実施を見習え」と技の完成度を高めてきたと伝え聞いています。
日本もここで今一度理想的な実施は何なのかを中国・ロシアから学び取り、あるいは内村選手が言うように構成の見直しの場合があるかもしれませんが、東京五輪へ向けて最善を尽くしていってもらえればと思います。
Ka.Ki.
孫煒選手はワールドカップの連戦などを経て急速に力を増してきましたね。
ユーマォ
ただ、まだ一年ギリギリあるのは救いです。
管理人様の仰るとおり、雄大さ・正確性や技の難度そのものを上げなければなりませんが、時間はギリギリあります。
もちろん、時間は中国・ロシアにも平等にありますし、上2つだけでなく、すぐ下にはアメリカ・イギリスもいるわけなので、今まで以上に厳しくなるのは必至です。
しかし、主催国・前大会チャンピオンとして、負けるわけにはいきません。
Ka.Ki.
カンザス
勿論その他の実施も伸び代十分、更に実施も力強いですし。
その上で女子の強化指定じゃないですがジュニアの有望株を本気で計画的に集中強化しないと、ルールが厳格化してる今だと対応も難しいとは思います。
シニアの代表クラスだって各大学やクラブ、各コーチ、個人練習とかに任せたままではルール対応は完璧には出来ません。
具体的には各選手のベースをDスコア、Eスコア共に平均0.1点あげる実施にアップグレード出来れば中国とギリギリ勝負出来る。勿論簡単ではないですが、各選手を見れば伸び代はまだかなり残されてます。とにかく計画的で集中的な強化が大事です。
カンザス
とにかく雄大さ、力強さが足りないと無い物ねだりするより、細部の減点部分の修正と、少しの難易度の向上を地道に鍛えるしかないでしょう。
今回苦しんだ器具からも解放されますし、元々持っている能力を勘案したって伸びる余地はまだあると私は期待してます。