ナリマン・クルバノフ - 2017年世界選手権:あん馬の演技

KURBANOV Nariman (KAZ)
2017 Worlds Montreal (CAN) QF PH


2017年世界選手権・モントリオール大会:予選から、あん馬で新技申請をしていたナリマン・クルバノフ(カザフスタン)の演技です。

「両把手を越えて縦向き後ろ移動」を新技申請。どうしても腰が曲がってしまいがちになりますが、認められればE難度の技になります。その前の1-5の前移動はドリッグス(E)にはならないのでD難度扱いになるはずです。その後もニン・レイエス2やニン・レイエスが入っていてとてもユニークな演技になっています。

Dスコアが5.1のため、ここでは終末技が不認定になり、要求グループ点も得られなかったものとしました。ロシアン転向下りの途中で落下した場合はそれまでの転向度数に関わらず不認定になるのがルールではありますが、途中で体勢を崩していたとしてもこの実施のように足から着地すれば落下とまではいえず、転向度数に応じた難度が認められるものと思っていました。そうならないとするとかなり厳しい判定のように思われます。

あるいは、新技の捌き方がFIGの発表した図と異っていたことが原因でしょうか。図では入れ局面で後ろ移動する手が先行していますが、実施では抜き局面で手が先行しています。これだけで技の判定が変わるのかは分かりませんが、それでもD難度の後ろ移動は認められてもいいように思われ、Dスコアは合いません。新技として認められたのか否か、FIGの発表が待たれます。

両把手を越えて縦向き後ろ移動(新技申請時の図) Back Loop Travel 5-1
The Karibanov.jpg


1.ミクラックMikulakDI
2.縦向き前移動(1-5)Front Loop Travel 1-5DIII
3.両把手を越えて縦向き後ろ移動Back Loop Travel 5-1EIII
4.ニン・レイエス2Nin Reyes2EIII
5.Eコンバイン2 Flops + R360EII
6.ショーンSohnEII
7.一把手上縦向き旋回Pommel LoopBII
8.シュテクリBDSBBII
9.ニン・レイエスNin ReyesDIII
10.〈終末技なし〉

D:5.1 (EGR IV:0.0)
E:7.633
Score:12.733
Rank:54th

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