2017年ユニバーシアード:種目別あん馬の演技

2017 Universiades Taipei (TPE) EF PH


2017年台北ユニバーシアード:種目別あん馬の演技です。

埋め込みできる動画が見つかれば追加で埋め込みます。

LEE Chih-Kai (TPE)


1.逆交差倒立Back Scissor to HdstDI
2.下向き逆移動倒立3/3移動下ろして旋回Back Stöckli to Hdst 3/3 Lower to FlairEII
3.両把手を挟んで横向き旋回Flair outside PommelsBII
4.ケイハ2Flair 1/2 Spindle outside PommelsCII
5.アイヒホルンFlair 1/1 Spindle Travel and ReturnEII
6.1回の旋回で正面横移動Front Hop Travel 3/3CIII
7.開脚マジャールFlair MagyarEIII
8.開脚シバドFlair SivadoEIII
9.横向き旋回1回ひねり[Flair | Circle] 1/1 SpindleDII
10.下向き逆移動倒立3/3移動下りBack Stöckli to Hdst Travel 3/3DIV

D:6.0
E:9.300
Score:15.300

地元台湾の1996年世代。演技のほぼ全てを開脚旋回で占める。2つ目の倒立技は180°ひねりなのでブスナリ(F)ではないが、その分非常にスムーズに捌く。両ポメルを挟んだ旋回、シュピンデル、開脚の縦向き移動と続け、よどみなく演技を通した。Eスコアはなんと9.300。


VERNIAIEV Oleg (UKR)


1.正交差倒立Front Scissor to HdstDI
2.ショーンSohnEII
3.一把手上縦向き旋回倒立1回ひねり3/3移動下ろして開脚支持P Loop to Hdst 3/3 360 Lower to SupEI
4.Eコンバイン2 Flops + R360EII
5.あん部馬背ロシアン1080°転向Russian 1080 btw PommelsEII
6.Eフロップ4 FlopsEII
7.ウ・グォニアンRussian Travel 3/3 720EIII
8.マジャールMagyarDIII
9.シバドSivadoDIII
10.一把手上縦向き旋回倒立450°ひねり3/3移動下りP Loop to Hdst Travel 3/3 450EIV

D:6.7
E:8.333
Score:15.033

種目別で難度を上げてきた。今大会からショーンを取り入れ、個人総合では同じE難度のあん部ロシアン転向を抜いていたが、種目別では逆にD難度の馬端馬背ロシアン転向を抜いてきた。さらに終末技もE難度にしてDスコアは0.2アップの6.7。これは現時点で世界最高となる。終末技でバランスを崩し停滞、減点は免れないが、何とか力で堪えてひねり切ってしまったのはすごい。


長谷川智将 HASEGAWA Tomomasa (JPN)


1.アイヒホルンFlair 1/1 Spindle Travel and ReturnEII
2.横向き旋回1回ひねりFlair 1/1 SpindleDII
3.逆交差倒立Back Scissor to HdstDI
4.ブスナリBusnariFII
5.1回の旋回で正面横移動Front Hop Travel 3/3CIII
6.ウ・グォニアンRussian Travel 3/3 720EIII
7.トン・フェイTong FeiDIII
8.ロスRussian Travel 3/3 360DIII
9.シュテクリBDSBBII
10.下向き逆移動倒立3/3移動下りBack Stöckli to Hdst Travel 3/3DIV

D:6.1
E:8.491
Score:14.591

前半は開脚旋回、後半はロシアン転向移動技で構成される。ウ・グォニアンで足が割れてしまったが、それ以外は大きなミスなく演技を通す。


4th DAVTYAN Artur (ARM)


1.正交差横移動ひねり逆交差入れFront Double Scissor Travel SdwCI
2.ショーンSohnEII
3.把手上下向き転向CzechkehrBII
4.Dコンバイン2 Flops + R180DII
5.Eフロップ4 FlopsEII
6.縦向き前移動(1-2-4-5)Front Loop Travel 1-2-4-5CIII
7.シバドSivadoDIII
8.ロスRussian Travel 3/3 360DIII
9.馬端馬背ロシアン1080°転向Leather Russian 1080DII
10.ロシアン1080°転向下りRussian 1080DIV

D:5.8
E:8.733
Score:14.533

予選11位で決勝はリザーブだったが、キム・ハンソル(韓国)が棄権したため繰り上げ出場となった。Dスコアは高くないが、持ち前の安定した実施を見せる。


5th PAKHNIUK Petro (UKR)

1.正交差倒立Front Scissor to HdstDI
2.逆交差倒立Back Scissor to HdstDI
3.横向き旋回CircleAII
4.Eフロップ4 FlopsEII
5.Dコンバイン2 Flops + R180DII
6.マジャールMagyarDIII
7.シバドSivadoDIII
8.ウ・グォニアンRussian Travel 3/3 720EIII
9.馬端馬背ロシアン1080°転向Leather Russian 1080DII
10.ロシアン1080°転向下りRussian 1080DIV

D:5.9
E:8.208
Score:14.108

交差倒立が2つ入るがややぎこちない実施になったか。フロップでバランスを崩すが何とか堪える。後半はロシアン転向系を続けてフィニッシュまで持ち込んだ。


6th PROKOPEV Kirill (RUS)

1.逆ブライアンBack BrianDI
2.Eフロップ4 FlopsEII
3.Dコンバイン2 Flops + R180DII
4.ブスナリBusnariFII
5.横向き旋回1回ひねり[Flair | Circle] 1/1 SpindleDII
6.正面横移動連続(あん部馬背着手)Front Travel 3/3 Hands btw PCIII
7.マジャールMagyarDIII
8.シバドSivadoDIII
9.一把手上縦向き旋回Pommel LoopBII
10.一把手上縦向き旋回倒立450°ひねり3/3移動下りP Loop to Hdst Travel 3/3 450EIV

D:6.1
E:7.966
Score:14.066

グループIは逆ブライアンだが、随所で力を使い振り下ろしもぎこちなくなってしまった。コンバインでもバランスを崩し、ブスナリでも力を使ってしまうが、何とか演技は通し切る。


7th HSU Ping-Chien (TPE)

1.正交差倒立Front Scissor to HdstDI
2.横向き旋回CircleAII
ブスナリ〈落下〉Busnari
3.横向き旋回ひねりFlair 1/2 SpindleBII
4.横向き旋回1回ひねりFlair 1/1 SpindleDII
5.シュテクリBDSBBII
6.馬端中向き旋回Front LoopAII
7.開脚マジャールFlair MagyarEIII
8.開脚シバドFlair SivadoEIII
9.トン・フェイTong FeiDIII
10.一把手上縦向き旋回倒立3/3移動下りP Loop to Hdst Travel 3/3DIV

D:5.2
E:7.800
Score:13.000

もう1人の台湾からの決勝進出者。ブスナリで落下してしまう。その後の横向き旋回ひねりもアイヒホルン(E)をやろうとして行けなかったか。しかし開脚の縦向き移動やトン・フェイを見せ最後まで諦めない演技を見せる。


8th BARON Matija (CRO)

1.正交差横移動ひねり逆交差入れFront Double Scissor Travel SdwCI
2.横向き旋回CircleAII
3.横向き旋回1回ひねりCircle 1/1 SpindleDII
4.マジャール・シュピンデルLoop 1/1 SpindleDII
5.トン・フェイTong FeiDIII
ウ・グォニアン〈落下〉
6.ロスRussian Travel 3/3 360DIII
7.マジャールMagyarDIII
8.シバドSivadoDIII
9.馬端馬背ロシアン1080°転向Leather Russian 1080DII
10.〈終末技なし〉

D:4.7 (EGR IV:0.0)
E:6.166
Score:10.866

同じクロアチアのロベルト・セリグマンのように横向きと縦向きのシュピンデルを入れる。ウ・グォニアンで落下。ロシアン転向の終末技も途中で落下し、演技を終えてしまう。この場合、部分的な難度は認められず、終末技なしの扱いとなる。



ポメルを使う横移動を李智凱と長谷川が入れていますが、やはりC難度で判定されているようです。その李智凱はこれまでミスを出してしまうことも少なくありませんでしたが、今大会は見事に演技を通し地元の声援に応えました。台湾では報道も大々的になされたようです。

ベルニャイエフは実施でミスが出てしまいましたが、圧倒的なDスコア。さすがにこれは種目別用の構成と思われますが6.7は驚異的です。長谷川も少しミスがありましたが、粘りの演技でダフチャンを振り切って表彰台をものにしています。

この記事へのコメント

  • 伸身ローチェ

    確かにいまは公式のライブストリームで見るしかないようですね。
    今回は何と言ってもLEE Chih-Kai選手の実施でしょう。一糸乱れぬとはこういうことを指すのだと思いました。見た目にも開脚旋回が多くダイナミックで点数以上に観客の皆さんにアピールできたでしょう。
    2017年08月30日 06:02
  • とも

    7位の台湾の選手の、アイヒホルンの半分をやった所なんですが、この部分は、横向き旋回ひねり(B)の技と判断されてしまうんでしょうか?横向き旋回ひねり移動?って感じでC難度にしてもいいような気がするのですが・・。ケイハとケイハ2みたいに、アイヒホルンとアイヒホルン2なんてどうでしょう。っというか、これで行くとケイハがFとCだと、アイヒホルンはEとBになっちゃいますね。
    でも、やっぱり馬端まで移動してるので、Cはあげたい気がしちゃいます。
    (既出の話だったらすいません。)

    台湾の2選手の開脚旋回は素晴らしいですね。7位の選手の開脚旋回も正面支持前後の動きなんか特にいい感じです。

    1位の選手は、閉脚旋回が1回あるか無いかでしたが、これからも評価されていくんでしょうか。制限がかかったり、構成上の減点になったりするんでしょうか・・・。
    2017年08月31日 11:39
  • Ka.Ki.

    >伸身ローチェさん
    公式ライストもまだ生きていますね。とりあえずYOUKUにあったので埋め込んではみましたが…。

    李智凱選手は地元で素晴らしい演技を見せましたね。開脚旋回は減点されにくいという面もあるかもしれません。もちろん雄大な旋回が出来ることが前提ではありますが。
    2017年08月31日 21:44
  • Ka.Ki.

    >ともさん
    III-33に「全ての旋回移動ひねり」というC難度があるので、これが取れるのではないかとも思ったのですが、Dスコアから横向き旋回ひねりにしたんですよね。どうなんですかね。

    やはり偏りのある構成だというのは気になるところではありますね。こういう演技が出ると何らかの制限がかかる可能性もないとは言えないですが、それよりも個人的には閉脚と開脚の技は同価値という原則を逸脱する技(開脚マジャールなど)は作らない方がいいと思っています。
    2017年08月31日 21:50