FIG ニュースレター #32

FIG Newsleteer #32


2017年8月14日付でFIGのNewsletter #32が発行されましたので、ここで内容をまとめておきたいと思います。なお「⇒」以降は私のコメント(戯言)です。

解釈に間違いがあるかもしれません。競技関係者の方は原本を直接確認するか、日本体操協会の公式な情報をお待ちください。

一般条項 General

● 着地の減点における「小さくとぶ、1歩動く」は最大で足の大きさ1つ分の動きと定義される。これより大きい場合は「大きく1歩、大きくとぶ」として中欠点となる。


ゆか FX

● 「選手は各コーナーを使用しなければならない」について、最後のタンブリングで選手がまだ使っていないコーナーに達した場合は、このコーナーを使用したという要求は満たされる。

● 連続技で不安定な着地や着地後に直ちに臥せることにより大欠点を受けた場合、大欠点を受けた技との組合せ加点は与えられない。
⇒特にこれまでと変わりありませんが、2017年から減点となった宙返りから直接臥せることでも組合せ加点がなくなるということです。

● I-44「前転開脚浮腰支持経過倒立」、I-45「伸膝前転脚前挙支持経過倒立」は、倒立から開始する必要はない。
⇒そうだったんですか?という感じですが合っているでしょうか。日本語表記も変える必要がありそうです。


あん馬 PH

● ウ・グォニアンを実施し、馬端でロシアン180°転向を続けた場合、E+A難度となる。III-83「ウ・グォニアン」の「720°(以上)転向」は移動中の転向を指す。選手が両手で反対の馬端に達したとき、移動は完了したものとみなされ次の技に入ることができる(ロシアン360°転向、720°転向など)。

● II-51 "Reverse Stöckli or DSA strad. through hdst. and lower to sup. w. strad. legs or circle"の"or circle"を削除。下ろして旋回の場合は、倒立技の格上げルールに則りD難度になる。
⇒日本語版採点規則は「下向き逆移動(orDSA)倒立経過、下ろして開脚支持」となっており、すでに修正されています。

● グループIIとIIIの全ての技は、倒立から下ろして開脚支持になる技を除き、難度表に記載されている技に続けることが求められる。落下した場合、部分的な難度が与えられることはない。次の技を開始した後に落下した場合は、前の技の難度は認められる。
⇒2016年11月20付のQ&Aではロシアン転向技やフロップ技に関する事項でしたが、ほぼ全ての旋回技、転向技に適用されるようです。


つり輪 SR

● 脚前挙支持、脚上挙支持は異なる静止姿勢とみなされ、特別な繰り返しのルールには抵触しない。したがって、選手は前振り上がり脚前挙支持と前振り上がり脚上挙支持を実施することができる。
⇒十字懸垂と脚上挙十字懸垂は合わせて各グループ1回までですが、基本的な支持姿勢である脚前挙支持、脚上挙支持には適用されないということのようです。

● 「高い角度の力静止技から押し上げや引き上げで力静止技に持ち込む」は、最大で0.3の減点となる。9-4条の表は訂正される。
⇒表の「角度逸脱の減点がある静止技から押し上げ」のところが「静止技の減点と同等の減点」となっており、9-2条の10の説明や、つり輪の章の12-3条の表と整合が取れていないということだと思います。

● I-7「支持後ろ振り、前に回りながら懸垂」は、上水平支持や中水平支持からでも認定される。

● 9-2条の13の「振動から静止姿勢に移る間、肩は最終的な静止姿勢より上げてから持ち込んではならない」を「静止姿勢に移る動きの間」に変更する。十字懸垂から伸腕伸身中水平支持においても、肩の位置は最後の位置から上がってはならない。

● 「演技には1つの振動倒立技(2秒)が必要であり、カウントする10技に入っていなければならない」に「ジュニアは8技」を追加する。

● 「グループIIやIIIを連続して4回続けることはできない」について、グループIIやIIIの全ての技は、カウントする10技に入っていない技であっても、不認定になった技であっても、このルールに関与する。

● III-107「バランディン3」の表記を「懸垂から伸腕伸身中水平支持経過上水平支持(2秒)」に修正。
⇒当初のニュースレターの表記"through swallow to support scale"が正しいということのようです。


跳馬 VT

● 価値点の修正。
・I-10「クエルボ1回ひねり(クロル)」(4.0→3.6)
・I-11「クエルボ3/2ひねり(カンバス)」(4.4→4.0)
・II-30「ツカハラ2回ひねり(バルビエリ)」(4.0→3.6)
・III-42「ユルチェンコ2回ひねり」(4.0→3.6)
・適用:2018年2月1日(6か月前通知)
⇒おかしいとは思っていましたが、なんと間違えていたようです。


平行棒 PB

● 「姿勢の異なる同じ種類の宙返り技を行うことはできない」について、以下の技は同じ種類の宙返り技と扱われる。
・III-47「懸垂前振り後方かかえ込み宙返りひねり開脚抜き腕支持(ソーサ)」
・III-58「懸垂前振り後方かかえ込み(屈身)宙返りひねり腕支持(懸垂)」
・III-59「懸垂前振り後方かかえ込み(屈身)宙返りひねり支持(トレス)」
・III-65「懸垂前振り後方伸身宙返りひねり腕支持(フォキン)」
⇒特にこれまでと変わりありませんが、ソーサやフォキンが発表されたためあらためてということでしょうか。

● III-5「バブサー」は肩角度が開いた伸身かつ水平位でバーを握らなければならない。選手の身体が水平から45°を超えて逸脱するか、肩角度が90°を超えてバーを握った場合は、難度不認定となり、大欠点が適用される。

● I-68「ヒーリー腕支持」には「単棒倒立から」が含まれる。I-69「単棒ヒーリー腕支持」は「B難度以上単棒倒立になる振動技から」が要件となるのが正しい。
⇒通常のヒーリーと同じ要件になりました。図も修正される必要があります。


鉄棒 HB

● 「ひねり技について、同系の技は1回だけ実施できる。2つ目からは出現順に繰り返しと見なされる」について「この場合、難度の高い技からカウントする」に変更。
⇒これも間違いだったようです。日本語版採点規則はすでに修正されています。

なお、改訂版のCode of Pointsが9月に発行されるということです。



新しく名前が付いた技が掲載されていますが、これまで紹介した以下の記事と同じですので省略します。
新しく名前が付いた技(2017年4月)
新しく名前が付いた技(ウィッテンバーグ)
新しく名前が付いた技(ケイハ2)


また2つの技に遡って名前が付けられています。

あん馬 PH

ウルジカ2 発表者:URZICA Marius Daniel (ROU)
・開脚旋回縦向き3/3移動1回ひねり(2回以内の旋回で)
・E難度(グループIII)
・1996年アトランタオリンピックで発表

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演技の最初に実施。ウルジカの名前が付いた技は3つ目です。ニュースレターでは1996年発表となっていますが、それ以前にも実施している動画があります。


平行棒 PB

ベジェナル 発表者:BEJENARU Nicolae (ROU)
・単棒倒立から片腕支持1回(5/4)ひねり支持
・B難度以上の単棒倒立になる振動技からでE難度(グループI)
・1988年ソウルオリンピックで発表

20170826_02.png


単棒ヒーリーを初めて実施したのがこの選手だったとは知りませんでした。バート・コナー(アメリカ)が得意だった単棒開脚前挙支持から行っています。

この記事へのコメント

  • tuku

    英語読むのも骨が折れるので非常に助かります!
    床の少欠点が明確になったはいいですね。Eが大きく下がる選手も出てきそうですが…
    2017年08月28日 22:35
  • Ka.Ki.

    これまで明確な基準がなかったのも意外といえば意外ですね。
    2017年08月29日 21:07