2017 JPN Team Selection
2017年の世界選手権は10月にカナダのモントリオールで開催されます。毎サイクルのことではありますが、オリンピック翌年の世界選手権には団体戦がありません。モントリオールでは、予選の後は個人総合決勝と種目別決勝のみが行われます。
日本代表として派遣できる選手は6人。そのうち個人総合枠となる2人は5月のNHK杯の結果によりすでに内村航平と白井健三に決定しています。残りは種目別枠となる4人ですが、全日本、NHK杯、全日本種目別の国内3大会の結果から以下の8人が代表候補に選出されています。
・谷川航 | (個人総合代表を除いたゆかの最高得点者) |
・亀山耕平 | (あん馬の最高得点者) |
・杉野正尭 | (全日本種目別あん馬優勝) |
・武田一志 | (全日本種目別つり輪優勝) |
・安里圭亮 | (跳馬の最高得点者) |
・佐藤巧 | (全日本種目別跳馬優勝) |
・田中佑典 | (全日本種目別平行棒優勝) |
・宮地秀享 | (個人総合代表を除いた鉄棒の最高得点者) |
この8人の中から強化合宿や試技会を経て4人が日本代表に選出されるわけですが、報道によればその基準として日本体操協会が独自に作成する世界ランキングが用いられるそうです。この独自世界ランキングがどのようなものか詳細は分かりませんが、2017年からの新ルールで開催された国際大会の結果と、代表候補選手の出した得点を比較するものと思われ、要するに表彰台が期待できる選手を選ぶということのようです。団体戦がない年の代表選考としては至って当然の方法であると言えるでしょう。
そこで、ここでは現時点での世界最高得点と代表候補選手の得点を見て、代表選考の行方を占っていきたいと思います。もちろんEスコアは大会によって出方が異なりますから、単純な比較はできません。ここで行っていることはただの体操好きのお遊びとお考えいただければと思います。
まず代表候補選手8人の最高得点、言わば持ち点ですが、以下のようになります。
ゆか | 谷川航 | 15.000(全日本種目別決勝) |
あん馬 | 亀山耕平 | 15.250(全日本予選) |
杉野正尭 | 14.750(全日本種目別決勝) | |
つり輪 | 武田一志 | 15.050(全日本種目別決勝) |
跳馬 | 安里圭亮 | 15.025(全日本種目別予選) |
佐藤巧 | 15.000(全日本種目別決勝) | |
平行棒 | 田中佑典 | 15.550(全日本種目別決勝) |
鉄棒 | 宮地秀享 | 15.250(全日本種目別決勝) |
この得点を2017年に入ってからの国際大会の最高得点と比べてみましょう。データはUncle Tim Talks Men's Gymを全面的に参考にさせていただくことにしました。
ゆか | キム・ハンソル(韓国) | 14.950(アジア選手権) |
あん馬 | 翁浩(中国) | 15.400(ワールドカップ) |
つり輪 | ペトロウニアス(ギリシャ) | 15.466(ヨーロッパ選手権) |
跳馬 | メドヴェージェフ(イスラエル) | 14.975(ワールドカップ) |
平行棒 | 鄒敬園(中国) | 16.166(ワールドカップ) |
鉄棒 | 肖若騰(中国) | 15.000(アジア選手権) |
2月にレイキャヴィーク・インターナショナル・ゲームズが開催され、オレグ・ベルニャイエフ(ウクライナ)が出場して高得点を出していますが、実質的なレベルはアイスランドの国内大会であったため、ここでは除外しています。アジア選手権のレベルが微妙なのも周知のとおりですが、こちらは仮にも立派な大陸選手権であるため含めています。
この結果だけを見ると、ゆかで白井と谷川、跳馬で安里と佐藤、鉄棒で内村と宮地の表彰台が期待できるということになります。そうなると残りの4人は谷川、安里、佐藤、宮地ということになりますが、果たしてどうなるでしょうか。
残り4人の世界選手権代表は9月に決定します。
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