UCHIMURA Kohei (JPN)
2017 JPN Apparatus Nationals EF HB
2017年全日本種目別選手権、内村航平の鉄棒の演技構成を確認しておきます。

予選をこれまでと同じDスコア6.3の構成で通過すると、決勝では宣言どおり手放し技を5つ入れた構成を完遂。Dスコアは現時点で世界最高となる6.9、決定点に至っては15.750という驚異的なスコアを叩きだして優勝をさらいました。
カッシーナ~コールマンの連続やゲイロード2は2016年の全日本種目別でも見せていますが、アドラー1回ひねりを逆手にしてさらに難度アップを図っていることはあまり注目されていないようです。今回、特に手放し技は完全に種目別用の構成だと思われますが、このアドラー1回ひねり逆手はバー上の技との組合せ加点がなくなった現在のルールにおいて効果的な技であり、個人総合など「通常モード」のときでもそれほど大きな負担なく導入できるのではないかと思います。今後の構成にも注目です。
1. | 屈身コバチ | Kovacs Pk | E | II | |
---|---|---|---|---|---|
2. | カッシーナ | Cassina | G | II | |
3. | ~コールマン | + Kolman | E | II | (CV:0.2) |
4. | シュタルダーとび3/2ひねり片大逆手 | Stalder Hop 3/2 to MG | D | III | |
5. | アドラーひねり | Jam 1/2 | D | III | |
6. | ゲイロード2 | Gaylord2 | E | II | |
7. | アドラー1回ひねり逆手 | Jam 1/1 to UG | E | III | |
8. | ヤマワキ | Yamawaki | D | II | |
9. | 後方とび車輪1回ひねり | Hop 1/1 | C | I | |
10. | 後方伸身2回宙返り2回ひねり下り | Double Back Lay 2/1 | E | IV |
D:6.9
E:8.850
Score:15.750
Rank:1st
この記事へのコメント
おんちっち
アドラー1回ひねりが逆手だったとは気付きませんでした(汗)
ヤマワキに連続させなかったのは安全策だったのかと
思っていましたが、両逆手で難度を上げていたのですね~。
個人総合でも取り入れて欲しいですね!
他に、ブレットシュナイダーに挑戦する選手が何人か居て
面白い大会でした!
こっこ
最近はこの内村選手のようにアドラー1回ひねり逆手から片逆手に持ちかえてヤマワキにつなげる選手が増えたように感じますが、このさばきは減点されないのですかね?
まよ
ひねり技からの手離し技の加点が無くなったのでヤマワキは単発にしてアドラー1回捻りは逆手にしているのですね。
Dが0.6も増えていたのが納得です。
ただその前のゲイロード2は捻り技から連続でしているのはなぜなんでしょうね。車輪も疲れるらしいので、車輪の回数を減らす為でしょうかね?内村選手は最良の方法を考えて体操をしているので、何かしら理由はあるのだと思いますが。
内村選手はカッシーナ捻りにも挑戦したいと言っていたので、更なる進化を楽しみにしたいと思います^^
まよ
大会後の記者会見を見て解決しました。
離れ技が多くなると車輪の回数も多くなってしまうので、体力温存の為に捻り技からつなげているとの事でした。
いつか新技ウチムラも見たいな、と思います^^
Ka.Ki.
こんにちは。今回の鉄棒決勝はすごかったですね。
今後、個人総合で取り入れるかどうかは分かりませんが、内村選手は普段やらない技でも上手いですね。
Ka.Ki.
こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。
ご指摘のとおり組合せ加点がなくなったので徐々に増えていますね。握り手の「位置」を調整することは減点対象ですが、このように握りを変えるだけであれば大丈夫なんじゃないでしょうか。減点対象だったら内村選手はやってこないでしょう。
Ka.Ki.
いつもご覧いただきありがとうございます。
特にゲイロード2は、2016年に実施した時もアドラーひねりからの連続で(この時は加点が付きました)、実戦において車輪から実施したことがないんですよね。
伸身ブレットシュナイダーにも意欲を表していましたね。新技ウチムラも是非とも見たいと思います。
ユーマォ
カッシーナ~コールマンも「すげー!」って感じですが、
個人的に内村選手の鉄棒で特に魅力を感じるのは屈伸コバチの雄大さです。
抱え込み、伸身を含めても、世界一美しいコバチだと思います。
また、内村選手のゲイロード2を見ていて、
リ・シャオペンを
シューフェルトとヨー2に分けたように、
何かとんでもない技への布石なのではと勘ぐっている私がいます。
個人総合の時には「いつまで内村選手がチャンピオンやらないといけない?」と思うことが多いのですが、今回の種目別鉄棒については「やっぱりチャンピオンは内村選手だな」と思いました。
そして、更なる進化に期待しています。
Ka.Ki.