ドネル・ウィッテンバーグ - 2017年ワールドチャレンジカップ・コペル大会:つり輪の演技

WHITTENBURG Donnell (USA)
2017 World Challenge Cup Koper (SLO) EF SR


スロベニアでのワールドカップはこれまで首都リュブリャナやマリボルで行われることが多かったですが、2017年はコペルという街で開催されました。つり輪でドネル・ウィッテンバーグ(アメリカ)が驚きの新技を発表しています。

その新技は終末技の後方屈身3回宙返り下り。2017年のルール改訂でかかえ込みの3回宙返りがG難度に格上げされたため、この屈身3回宙返りはH難度になると思われ、Dスコアからの逆算でもそのように判定されているようです。Dスコアで差が付きにくく、高度な実施勝負となっている世界のつり輪戦線において、終末技でこれほど難度の高い技を使えることは非常に有利と言えます。

倒立で力を使ってしまったのと、着地が大きく後ろに下がってしまったため、Eスコアが伸びず4位に終わっていますが、この後ろ振り上がり倒立は本来なら屈身ヤマワキ(D)を入れているところ。現時点で世界最高タイとなるDスコア6.4は目の前で、着地まで収めることができれば相当な高得点が期待できそうです。


1.後方伸腕伸身逆上がり中水平支持Back Roll to MalteseFII
2.アザリアン(脚前挙)Back Roll to L-CrossDII
3.引き上げ上水平支持Press to PlancheDII
4.後ろ振り上がり倒立Back Uprise to HdstCI
5.後ろ振り上がり中水平支持Back Uprise to MalteseEIII
6.ホンマ十字懸垂Whippet to CrossDIII
7.後ろ振り上がり上水平支持Back Uprise to PlancheDIII
8.ほん転逆上がり倒立Felge to HdstCI
9.後方車輪倒立経過Back Giant thru HdstBI
10.後方屈身3回宙返り下りTriple Back PkH?IV

D:6.3
E:7.900
Score:14.200
Rank:4th

この記事へのコメント

  • 伸身ローチェ

    そういえば吊り輪の降り技は鉄棒より一段階難度が上の技が多いな
    と思っていたときにこれでした。
    不可能そうな技が現実になっていくのを目撃している感じがして楽しいですね。
    2017年05月16日 22:48
  • Ka.Ki.

    最近の新技は正直、疑問符が浮かぶものも少なくない中、こういった技の登場は本当にわくわくしますね。ウィッテンバーグ選手は鉄棒の屈身3回宙返りといい、積極姿勢が素晴らしいと思います。この技には名前が付くと思いますので、是非とも使い続けてほしいと思います。
    2017年05月17日 23:45
  • 初心者

    結構久しぶりにコメントします!
    ウィッテンバーグ選手は日本でも隠れファンというか一部のマニアに人気みたいですね。
    海外でKenzoのファンが多いのと似た感じでしょうか。

    筋肉もなかなか凄いし、あん馬以外は高次元でこなしてくる印象なんで個人総合でもいい線行ってきそうな選手ではありますね。
    あん馬がネックなんで内村の脅威…とまではまだいかないかもですが。
    2017年08月03日 14:35
  • Ka.Ki.

    日本にはないタイプのパワフルな体操を見せる選手ですからね。オリンピックでは代表に届きませんでしたし、なかなか6種目揃わない印象もありますが、まだまだ若い(もうすぐ23歳!)ですし、何よりこの新技もすごいので、存分に期待したいと思います。
    2017年08月04日 20:59