Something New on HB
鉄棒のことばかり記事にしている気がしますが、鉄棒のブログというわけではありません(笑)。今回はアレクサンダー・シャティロフ(イスラエル)がInstagramにアップした鉄棒の「新しい何か」です。
懸垂前振りから離手、前方宙返りからひねってバーを掴み、再び懸垂前振りになります。表記するとしたら「懸垂前振り前方かかえ込み宙返りひねり懸垂」ということになるでしょうか。
懸垂前振り前方かかえ込み宙返りひねり懸垂 Front Swing and Counter Front 1/2 to Hang

懸垂前振りから切り返して前方宙返りをする手放し技としてはシャオ・ルイチ(懸垂前振り前方開脚宙返り懸垂)があります。したがって「かかえ込みシャオ・ルイチひねり」と呼べないこともないですが、印象としては久々に全く新しい形態の技を見たという感があります。さすがに「新しい何か」というだけのことはあります(笑)。
シャオ・ルイチは今日ではまず見かけることのない技です。理由の一つとしては懸垂後ろ振りからの後処理が非常に難しいということがあるかと思います。下の動画のヴィタリー・マリニチ(旧ソビエト連邦)のように上手くピルエッテにつなげる実施もありましたが、多くは方向転換してシュタルダーや後方浮支持回転のような技に続ける実施でした。この場合、現在のルールでは構成上の欠点となる可能性があります。
その点、シャティロフのこの技はひねって懸垂前振りになるため、実用的にも現実味があると思います。倒立まで振り上がれなくても、け上がりやエンドーに続けられれば構成上の欠点になることはありません。
難度の方ははどうでしょう。シャオ・ルイチがD難度ですから、かかえ込みであることとひねりが加わることで、同じD難度といったところでしょうか。個人的に欲を言えば、膝が気になるので屈身か開脚、つまり伸膝での実施を見てみたいところではあります。
Instagramでは早くも挑戦する選手が現れているようです。こちらは車輪までつなげており、かなりのレベルの実施になっていると思います。
この記事へのコメント
伸身ローチェ
難度はシャオ・ルイチと同じが妥当とも思えますが、最近の傾向では実施の少ない技は認定される難度が高い傾向にあるのでE何度もあるかもしれませんね、また後処理が難しくて減点されやすいならその分加点があってしかるべきとも思います。
これが車輪につながってもD難度ではやる人がいなさそうで…
Ka.Ki.
D難度でも組合せ加点を狙う技としては意外と使えるかもしれませんよ。前振りからバーを越えずに前振りになれる手放し技となるとデルチェフ、ギンガー系に限られ、D難度以上となると今はデフしかないことですし。
おんちっち
鉄棒の技の名前くらいしか知らない者です。
順手の方がキャッチし易いのかも知れませんが、
マリニチやキム・ガンスクが現代の選手なら
もっと綺麗に決めてくれそうな感じがしますね!
新技の難度が気になるところでは有りますが、
トカチェフ系からの連続技で見てみたいものです!
https://youtu.be/YBOqG9QcRZw?t=27s
ちなみに、このイェーガーの連続技というか、
最初の捻り技の名前って、命名されているのでしょうか?
Ka.Ki.
動画は段違い平行棒のイエーガーひねりですね。オリジナルは中国の李婭でLI Yaの名前が付いているようです。